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MetaModuleガイド EP.1: Richard Devineが語るモジュラーとの歩みとMetaModule

ガイド: MetaModuleガイド EP.1: Richard Devineが語るモジュラーとの歩みとMetaModule

著者: Takazudo | 作成: 2026/06/25

4msが立ち上げた公式ポッドキャストの記念すべき第1回。ゲストは、アトランタ(ジョージア州)を拠点に活動するエレクトロニックアーティストでありサウンドデザイナーのリチャード・ディヴァイン(Richard Devine)です。聞き手を務めるのは、4msのロス・フィッシュ(Ross Fish)です。

ユーロラック黎明期からの歩み、ARP 2600やMaxとの出会い、4msモジュールへの愛、そしてこれからモジュラーを始める人へ向けたMetaModuleとVCV Rackのすすめまで。映像ではなく音声主体の、約31分にわたる濃密な対談です。本記事では、その内容を会話形式の翻訳でお届けします。

この記事は、4ms公式ポッドキャスト第1回「Interview with Richard Devine」(英語・音声主体)の内容を、当店で日本語に翻訳・編集してお届けするものです。聞き取りやすさを優先し、言い淀みや繰り返しなどは適宜整理しています。正確なニュアンスは、ぜひ元の音声をあわせてお聴きください。

4msとの出会い

ロス(4ms)

これは4msポッドキャストの第1回です……と、まったく自信なく言っています(笑)。本当にポッドキャストとして続くのか、それとも一回きりになるのか、自分でもまだ分からないので。

これまでは、うちの機材を使ってくれているお気に入りのアーティストに短いコメントをもらう、というSNS向けのショートクリップを作ってきました。Zoomで話して、それを1〜2分に切り詰める、という具合に。今は何もかもが慌ただしい時代ですからね。

でも今日のゲスト、リチャード・ディヴァインは、話し始めた瞬間に「この人は語ることがたくさんある」と分かりました。しかも、その全部が素晴らしかった。だから今回は切り詰めず、そのまま流すことにしました。僕はできるだけ口を挟まず、彼に思うまま語ってもらいます。最初の質問はシンプルに「あなたは誰で、4ms製品をどれくらい使っているのか」でした。

リチャード・ディヴァイン

リチャード・ディヴァインといいます。アトランタ(ジョージア州)を拠点に活動するエレクトロニックアーティストです。4ms製品を使い始めたのは……いつだったかな。Danから最初に買ったのは、確かクロックディバイダー。4HPのクロックディバイダーでした。その前にも、ごちゃごちゃした線が描かれたピンク色のモジュールを持っていて、それも買いましたね。とにかく、その頃からDanと話すようになったんです。ちょうど4msが立ち上がった頃で、彼らはペダルからユーロラックへ移行しようとしている時期でした。もう14〜15年は前の話だと思います。

僕がユーロラックに正式に入ったのは2005年。当時はメーカーもほとんどなくて、Doepfer、Analogue Solutions、Vermona……あとはPlan B、Peter Grenader、Mike BrownのLivewire、それからScott(Harvestman)が出てきたくらい。本当に小さくてアンダーグラウンドな、ごく初期のユーロラックコミュニティでした。誰もユーロラックなんて知らなかったし、Doepferのフォーマットすら知られていなかった。

僕が最初に使ったのもそのDoepferで、G6ケースを2台買って、そこから広げていきました。空のケースを買って、あの古い紙のDoepferカタログを眺めながら「お、フリケンシーシフターが欲しい、エンベロープフォロワーも、プレシジョンVCOも」という感じで、自分の好きなように組める。そのコンセプトに本当に惹かれたんです。それまでは固定配線のモジュラーばかりで、オシレーター、VCA、VCF、エンベロープが全部あらかじめ決まっていて、順番も変えられなかった。SergeやBuchla、4Uのようにバナナケーブルで信号を戻せるシステムでない限りはね。

サイズ感も好きでした。昔持っていたARP 2500や2600、EMLみたいなヴィンテージは場所も取るし、90年代に集めた70年代の機材はしょっちゅう壊れるし、維持費もかかるし、パーツも手に入りにくかった。当時は誰もそういう機材を大事にしていなくて、質屋に流れていたんです。特にアトランタはヒップホップのスタジオが多くて、学校や大学も機材を手放していた。だから僕にとっての楽器屋は、基本的に質屋だったわけです(笑)。

リチャード・ディヴァイン

……話が逸れましたが、質問に戻りますね。本格的に使い始めたのは、彼らがペダルから最初のユーロラックモジュールへ移行した頃——まだテキサスのオースティンにいた頃——でした。Danの何が好きかというと、当時誰も注目していなかった領域に焦点を当てていたこと。みんなオシレーターやフィルターばかり、「MS-20風のフィルターを作りたい」みたいなことをやっていたのに、Danは「いや、クロックで面白いことをやりたい」と。クロックの分周や逓倍、ローテーティングクロック……Rotating Clock Dividerは僕の最初のモジュールでもあって、あれ一台だけで他のシーケンサーをトリガーして膨大なバリエーションが作れる。4HPにあれだけの機能を詰め込んだ、本当にユニークな発想でした。15年前の僕の古いVimeo動画を見てもらえば、ほぼ全部のパッチに入っていますよ。

その後、Danが開発中の新しいモジュールを送ってくれるようになって、それも僕のほぼ全パッチに入るようになった。これまで投稿してきたパッチの、ほぼ全部で4msを使っていると思います。4msは「これなしではやれない」定番メーカーのひとつ。しかも頑丈で、何年もライブで酷使してきたけど本当に信頼できる。僕は叩いても壊れない機材が好きなんです。Danのアイデアが好きだし、彼は非常に先見性のある人で、当時は他に同じようなものが無かった。その方向性とこだわりがとにかく好きで、ずっとついてきたし、今も一緒にやっています。

ハードウェア・モジュラーへ — ARP 2600とBen Burtt

ロス(4ms)

個人的な興味なんですが——あなたは昔からずっと先を行っていて、回路図にも詳しいですよね。一時期はMaxの人だったでしょう? いつハードウェアのモジュラーに移ったんですか? ヴィンテージから? それともNord Modularのような機種から? ハードウェアの世界でモジュラーに興味を持ったのはいつ頃ですか?

リチャード・ディヴァイン

一番大きな転機は、ARP 2600を手に入れたときですね。これも質屋で見つけました。セミモジュラーで、66個のパッチポイントがあるけれど、ケーブルを使わずフェーダーだけでも演奏できる。あのシステムのおかげで、音作りの基礎を学べました。リングモジュレーションとは何か、2つのオシレーター間のFMとは何か、エンベロープフォロワーやスルー、サンプル&ホールド、ホワイトノイズ、ピンクノイズ、VCF、VCA、ミキサー、スプリングリバーブ……必要なものはほぼ全部揃っていて、基礎を学ぶには最適でした。キーボードでも外部シーケンサーでも演奏できる。

もうひとつの理由は、僕の大好きなサウンドデザイナー、Ben Burtt。今もずっと僕のオールタイムフェイバリットです。今はSkywalker Ranchにいますが、長年Pixarにいた人で、スター・ウォーズやインディ・ジョーンズ、『WALL・E』の象徴的な音で知られています。『WALL・E』の声でアカデミー賞も獲っている。まだスマホをスクロールせず雑誌を見ていた時代に、彼がR2-D2の音を、自分の声とARP 2600のエンベロープフォロワー、サンプル&ホールド、リングモジュレーターで作った、という記事を読んだんです。「こうやって作ったのか!」と。どうやってシンセをこんなに生き生きと、まるで生きているように表情豊かにできるんだ、と衝撃でした。

そのとき初めて、伝統的なインターフェースを使わなくてもこれらの機械を制御できる、声でも何でも、どんな信号でも使ってシステムをよりオーガニックに、生命感や個性のあるものにできる、と気づいた。それが僕にとってのゲートウェイドラッグでしたね。それ以降はもう後戻りなし。2600の次にEML 101 Electro Comp、それからEMSのシンセを2台——AKSとSynthi A。あれもパッチマトリクス(ピン)でのパッチングを教えてくれた点で記念碑的でした。普通のパッチケーブルとは全く違う考え方です。Sergeも6パネル持っていて、バナナジャックでのパッチング、あの独特の発想も学びました。今もQuasarや、4パネルの大きなリグなど、いくつかSergeシステムがあります。

リチャード・ディヴァイン

Maxの話に戻ると——Maxを開くと、基本的に真っ白なキャンバスがあって、何を作りたいかをただ考える。そもそもMaxに入ったのは、当時のDAWでは出来ないことをやりたかったから。テンポを20から1000BPMまで上げて、また30、50、そして1000へ……とLFOでテンポを揺らしたい、みたいなことです。友人に「Maxを手に入れろ」と言われて、Maxが何かも知らないまま大学の生協で買いました。当時はOpcodeのもので、分厚い本と6〜7枚のフロッピーディスクが付いてきた(笑)。Mac SE/30に入れて、チュートリアルを片っ端からやって、サンプラーをシーケンスして「うわ、これすごい」と。オブジェクトベースなのが好きでした。特定の機能を持つオブジェクトを選んで、あとは好きなだけ夢想して組み上げる。信号を掛けたり割ったり、MIDIとオーディオを分けたり——モジュラーでやることの多くができる。

僕は自分のサンプラーを「壊したかった」んです。Akai S3200に「オーディオレートで再生しろ」みたいな無茶をして、何度かMIDIデータを流し込みすぎて、画面が変な文字だらけになって完全にフリーズさせた。「これだ、自分で何かを壊せる環境が好きなんだ」と。すべてが既にお膳立てされていて、何も壊せない環境は窮屈で嫌なんです。

その後はReaktorPure DataSuperColliderにも入っていきました。James McCartneyに会ってSmalltalkを書いたりもして。SuperColliderには本当に圧倒されました。2002〜2003年頃の2枚のアルバムで多用しています。コンピューターがこんなに洗練された、オーガニックな音を出せるとは思っていなかった。SuperColliderのFM landscapeパッチを聴いたとき、「これがコンピューターから?」と。小川のせせらぎや鳥の声みたいで、本当に打ちのめされました。

いずれにせよ、僕はずっと「まっさらな状態から始めて、そこからどこへ向かうかを自分で決められる環境」が好きなんです。コンピューターでも、モジュラーでも。繋いだ瞬間に音が出て、リアルタイムで編集したり、オブジェクトを差し替えたり、いろいろ試せる。要するに制約が嫌いで、作りたいものを作る自由が欲しい。そもそも、まだ存在しないものを作ろうとすることが多かったので。

4msモジュールの魅力

ロス(4ms)

もう少し大きな、4msについての質問を。さっきクロックの話も出ましたが、あなたにとって4msのモジュールが他と一線を画すのは何でしょう? Danの発想の仕方に何かあるのか……

リチャード・ディヴァイン

彼らが設計したエコシステムが大好きなんです。新しいリバーブモジュール以外は、たぶん全部持っていると思います——あれも欲しくて、Thomasに相談しているところ。Thomasも良い友人で。今そこのオフィスにいるのかな?

ロス(4ms)

ええ、下の階にいますよ。

リチャード・ディヴァイン

下にいるのか。Thomasとはずっと友達なんです。

ロス(4ms)

うちの会社で僕が最初に手がけたモジュールも送らないとですね。LA2A/Neve EQのやつです。

リチャード・ディヴァイン

お、それは嬉しいな。LA2A、大好きです。本物も持ってますよ(笑)。

ロス(4ms)

きっと気に入ると思います。要はインチェーンの「グルー(まとめ)」モジュールで、上段がLA2A系、こっちが1073です。

リチャード・ディヴァイン

最高だね。オリジナルのAMS Neve 1073を、デュアルラック仕様で持ってますよ。安くはなかった……13,000ドルとか、とんでもない値段でした。

ロス(4ms)

パッチを全部組んで、仕上がったときに「ダイナミクスは? まとめ(グルー)はどこ?」となるのが嫌だったんです。いつも200の音が同時に鳴ってるだけで、ミックスになっていない感じがして。

ミックスとマスタリング — 「グルー」の重要性

リチャード・ディヴァイン

それを挙げてくれるのは良いことです。僕のパッチ動画でも「どうしてそんなに良い音になるの?」が一番多い質問でした。答えは「ラックの下にかなりのアウトボードがあるから」。後ろにあるのはNeve、Empirical Labs、API、Massenburg……全部マスタリンググレードの機材です。今は新しいマスタリングルームを作っているところでもあります。

このアウトボードに通す前に、専用の2500ラックを組んでいて、メインのコンプはSSL G Comp。低域にはPultec EQ。中域のディテールを引き出して、スマホの小さなスピーカーでもクリアでパンチのある音になるように。多くのメーカーがこの領域を掘り下げていないのが意外で、僕はAPIの500番(ランチボックス)系にもかなり入り込みました。ランチボックスを6台と、ラックのアウトボードも山ほど持っています。

モジュラーはマスタリングが難しいんです。情報量が多いので、(あなたの言う通り)全体を接着して制御するコンプがあると良い。僕は特に、とんでもなく暴れる音が出るので「よし、ここは少し抑えよう」となる。全体を抑えるコンプ、中域を出すためのマルチバンド+エキスパンダー……長年の試行錯誤で身につけたトリックがたくさんあります。コンピューターだけなら、Gullfoss(Soundtheory)やsootheのようなプラグインで、ミックスから飛び出してくる厄介な帯域を抑えられる。モジュラーは特定帯域の溜まりが起きやすくて、自分では聴こえていないこともある。パッチの密度にもよりますが、僕のパッチはかなり密度が高い。シーケンスも時間的にも複雑なので、ミックスを本当にクリアに保って、苦労して組んだディテールをきちんと出せるよう、必死に作業します。だから皆さんがそういうことに取り組んでくれているのは、本当に嬉しいですね。

お気に入りのモジュール — STS / DLD / QCD

リチャード・ディヴァイン

実はライブのリグで3台——いや、ステレオサンプラーを2台と、それからステレオディレイを使っています。あれは、SCS……いや、なんだっけ。

ロス(4ms)

DLDですね。

リチャード・ディヴァイン

そう、DLD! あれは大好きです。DanいわくKarplus-Strong(カープラス・ストロング)合成がベースになっているそうで。ランダムなオーディオレートのクロックを入力に入れて、レートを最下限、フィードバックを最大にすると、ものすごくえげつない音が出る。Autechreとスピードメタルが出会ったような……うまく説明できないけど、本当に狂ってる。大きなサウンドシステム——きちんとチューニングされたFunktion-OneやVoidのような——で鳴らすと最高で、今の僕のライブで一番好きなエフェクトのひとつです。

STSステレオサンプラーは2台。メモリと、Danのバンクの仕組みがとにかく賢くて。バンクごとに違うサンプルを読み込めるので、どのバンクにどの打楽器音があるかを記したドキュメントを用意しています。1台は全部パーカッション、もう1台は加工した変なDSPの断片をランダムに放り込む用。32GB以上を2台のサンプラーに保存できて、まるで無限のメモリ。しかも大音量でも本当に良い音がする。全サンプラーの聴き比べをしたとき、24bit/96kでPAから鳴らして、Rossumのサンプラーと、モジュラー界のER-301と並んでトップ3に入りました。4msはまさにその一角で、ピッチシフトの質も高い。サウンドデザイナーは皆ピッチを下げるので、これが重要なんです。逆再生もできるし、ホールドやフリーズもできる。1台だけで無限の複雑さを作れる。オレンジのボタンを押せば別のバンク、もう一度押せばイエローモードでグリッチ&グラニュラー……本当に良く考えられたインターフェースで、ライブで使うのが楽しい。だから2台、隣り合わせで置いて、ステッカーも貼っています。

それから、あまり評価されていないけれど、僕がDanの最高傑作のひとつだと思うのがQCD——Quad Clock Divider。エクスパンダー付きのやつです。今日に至るまで、これに代わるものを見つけられていません。分周・逓倍ができるモジュールは他にもたくさん持っていますが、反転させたり、エクスパンダーと組み合わせたり——本当にワイルドでオーガニックなリズムが作れて、いまだに驚かされる名機です。誰もがシステムに入れておくべき、優れたユーティリティだと思います。

これからモジュラーを始める人へ — VCV RackとMetaModule

ロス(4ms)

もし2026年に、これからユーロラックに興味を持つ人に向けて話すとしたら、「やる価値があるよ、ぜひやってみて」と何と言いますか?

リチャード・ディヴァイン

こうします——まずVCV Rackを試してみて、その仕組みが気に入るか確かめる。そして気に入ったら、4msのMetaModuleを買う。あのモジュールは……DanがNAMMで初めて見せてくれたとき、「これは絶対に天才的だ」と思いました。VCV Rackでパッチを組んで、それをそのままMetaに流し込める。僕も今このリグにラックしていて、いつも使っています。本当に素晴らしい。

基礎は、他の人がどうパッチを組んだかを見て学べます。僕がMaxを覚えたのも、Reaktorを覚えたのもそうやってです。アンサンブルの中身を開いて「このフィルターセクションはどう作られているんだ?」と信号の流れを追い、どこで信号を分けているかを調べて、アーキテクチャを理解した。だから今からやるなら、まずVCV Rackを手に入れます。素晴らしいですよ。

iPadでもいつも使っていて、モジュラーが手元にないときにアイデアをスケッチする。「思いついた、でもシステムが手元に無い」というとき、VCV Rackでラフに組んでおいて、後でコンピューターで詰めて、Metaに流し込み、ノブにアサインしてパッチで使う。本当に天才的です。それに、あなた(ロス)がMetaModuleで上げている動画もすごく楽しんで見ています。素晴らしいコンテンツをたくさん出していますよね。Metaは、ここ最近で出た中でも最も先進的で素晴らしい新しいモジュールのひとつだと思います。

リチャード・ディヴァイン

もし2026年の今、自分が入門するなら——選択肢が本当に多い今——これは学びたい人にとって完璧なシナリオだと思います。お金が無くてもVCV Rackから始められるし、ハマって「もっと先へ行きたい」となったら、Metaを買って、ハードウェアのインターフェースで、手と耳で、ノブを回して即座にフィードバックを得ながら使ってみる。そこから広げていけばいい。そうすれば、コンピューターの中で仮想的にモジュールを繋いで作ったアイデアを、Metaという実機で現実に持ち込める、という流れがすでに身についている。だからMetaは天才的なモジュールなんです。まさに両方の良いとこ取り(best of both worlds)で、パッチを保存・呼び出しできる。今、新しいライブケースを作っていて、Metaもそこに入れます。複雑なパッチをボタンひとつで呼び出せて、ロードの手間も心配もいらない。VCV Rackで組んだそのままの状態が即座に立ち上がる。あとは突っ走るだけです。

だから皆さんにはそう言います。大金は要らない。まず足先を浸して、何かを得られそうか、良い感触があるか、自信が持てるかを確かめればいい。モジュラーで一番のハードルは「自信」だと思うんです。みんなあのケーブルや点滅するライトを見て怖気づく。「これが楽器? まるで実験装置みたいだ」と。VCV Rackはずっととっつきやすいし、しかも無料。ユーザーがたくさんパッチをアップしているので、どう作られているかを学べる、本当に教育的なツールです。学校もモジュラーの入門で使っている。当時こういうツールがあれば良かったのに、と思いますよ。僕は苦労して覚えたので。だから僕がくぐり抜けた苦労は全部すっ飛ばして、VCV Rackへ。最高です。

おわりに

ロス(4ms)

いやあ、あと2分で追い出されてしまうんですが(笑)、今日は本当にありがとう。やってくれて感謝しています。

リチャード・ディヴァイン

もちろんだよ、ロス。長いこと4msと一緒にやってきたからね。喜んで応援するよ。君たちは本当に最高だ。君たちなしでは今の僕の活動はできない。初日からのファンで、今も君たちのやることが大好きだ。これからもその調子で。最高だよ。

ロス(4ms)

ありがとう。また近いうちに。

ロス(4ms)

以上で——Danがよく言う「GitHub的にはバージョン0.0.1」のエピソードはおしまいです。続くかどうかはまだ分かりませんが、このフォーマットが気に入って「4msポッドキャストを聴きたい」と思ってくれたら、コメントで教えてください。誰の話を聞きたいか、リクエストも歓迎です。ここから先はオープンシーズン。付き合ってくれてありがとう。Like、フォロー、登録、そして友達にもシェアを。モジュラーシンセで遊んで、4msモジュールをもう一台買ってください。あるいは、外に出て草に触れる(touch grass)のもいい。なんといっても夏ですからね。それではまた。

Richard Devineについて

リチャード・ディヴァイン(Richard Devine)は、アメリカ・アトランタを拠点に活動する電子音楽アーティスト/サウンドデザイナーです。緻密に重ねられ、深く加工されたサウンドで知られ、IDMやグリッチの分野で世界的に高い評価を得ています。

マイアミのSchematic Recordsを中心に作品を発表し、Aphex Twin「Come to Daddy」のリミックスやAutechreからの評価をきっかけに、Warp Recordsからもアルバムをリリースしています。

アーティスト活動と並行して、サウンドデザイナーとしても第一線で活躍しています。Native Instruments(Reaktor、Absynth、Massiveなど)やMoogのAnimoogといった音源のサウンド制作を手がけ、Sony、Coca-Cola、Microsoft、Tesla、Nikeといったブランド向けのサウンドデザイン、さらに『Cyberpunk 2077』『Halo』などのゲームサウンドにも携わってきました。

モジュラーシンセを知り尽くした第一人者が、今回の対談で4msとMetaModuleについて語ってくれました。


4ms Companyについて

4ms Companyは1996年の創業以来、ミュージシャンのための革新的なオーディオエレクトロニクスを設計・製造してきたアメリカのメーカーです。現在はオレゴン州ポートランドに拠点を置き、西海岸のシンセサイザーメーカーの中心地で活動しています。

MetaModule(ソフトウェアモジュールのためのハードウェアインターフェース)、Catalyst Sequencer、Looping Delay、Samplerなど、ハードウェアの直感的な操作性とソフトウェアの柔軟性を融合させた製品で知られています。クリーンで低ノイズ、高音質な楽器を追求し、完成品とDIYキットの両方を提供することで、初心者から上級者まで幅広いユーザー層に対応しています。

4ms Podcast第1回の対談は以上です。

Takazudoとしては、Richard Devine氏は、XやInstagramでよくものすごい数のモジュラーを鳴らしていたりするのをよく見かけておりまして、とんでもない感を感じていたのですが、そういう方のルーツみたいなところを知れると色々発見がある気がします。

自分としては取り立てて、サウンドデザイナーの方の話に衝撃を受けたというのも面白いなと。今の時代って、そういう時代からすると遙か先の現代になっていて、もはやそういう音って当たり前ですよね。どう作っているかすら気にされないというか。

でもそういう時代になってもなお、シンセのツマミとかいじると直に音をコントロール出来る感覚みたいなものを得ることが出来るなぁと、自分は発見があったんですが、やはりそういう部分が面白いって感じる感覚は音楽への向き合い方として正しいのでは!?とかなんか思いましたね。別に綺麗な何かを作る必要は無いというか。

そしてTakazudo自体もVCV Rackからモジュラーを知ったので、取り立てて興味あるな?って方はVCV Rackで触ってみるのが良いと思ってます。そんなわけでMetaModuleも是非是非チェックしてみていただければと👌

MetaModule関連製品

MetaModuleには本体の他、拡張用の専用エキスパンダーモジュールが用意されています。