zudo-tauri-wisdom

Type to search...

to open search from anywhere

iOS 前提条件

作成2026年4月16日Takeshi Takatsudo

Tauri v2 iOS 開発のための Xcode、Rust ターゲット、CocoaPods、Apple ID セットアップ

このページの内容はすべて開発マシンごとに 1 回だけ実施すれば良いセットアップである。いずれかを飛ばすと、後で cargo tauri ios initcargo tauri ios dev が分かりにくい形で壊れる。

macOS が必須

iOS 開発は macOS 専用である。Linux や Windows では Tauri を使っても iOS ビルドはできない。Apple のツールチェイン(xcodebuild、コード署名、シミュレーターランタイム)は macOS 向けにしか提供されていない。

フルの Xcode をインストール

iOS ビルドには Command Line Tools だけでは不十分である。フル Xcode IDE が必要になる。

  1. Mac App Store または developer.apple.com/xcode/resources から Xcode をインストール
  2. 一度起動させてセットアップを完了させ、ライセンスに同意し、追加コンポーネントをインストールする
  3. CLI でライセンスに同意する:
sudo xcodebuild -license accept

⚠️ Warning

App Store からの Xcode ダウンロードは途中で止まることがある。その場合は Apple Developer サイトから直接 .xip を取得すると良い。.xip はどこかに保管しておくこと。Xcode のアップデートは遅く、たまに面倒なことになる。

Xcode Command Line Tools をインストール

フル Xcode があっても、xcrun などをシェルから使うためにスタンドアロンの CLT もインストールしておく:

xcode-select --install

確認:

xcode-select -p
# 出力例: /Applications/Xcode.app/Contents/Developer

パスが別の場所を指している場合はリセットする:

sudo xcode-select -s /Applications/Xcode.app/Contents/Developer

Homebrew のインストール(未導入の場合)

以降ほぼすべての作業が Homebrew 経由のほうが楽になる:

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

CocoaPods のインストール

Tauri の iOS ビルドは内部で CocoaPods を使って Rust 静的ライブラリを Xcode プロジェクトに組み込む。

brew install cocoapods

Rust の iOS ターゲットを追加

Tauri は Rust コードを 3 つの iOS 系ターゲット向けにコンパイルする。すべて追加する:

rustup target add aarch64-apple-ios aarch64-apple-ios-sim x86_64-apple-ios
ターゲット用途
aarch64-apple-ios実機の iPhone / iPad(ARM64)
aarch64-apple-ios-simApple Silicon Mac 上のシミュレーター(ARM64)
x86_64-apple-iosIntel Mac 上のシミュレーター(レガシーだが有用)

📝 Note

Apple Silicon Mac では x86_64-apple-ios はほとんど不要だが、追加しても大したコストではないので将来の Intel Mac 上でのテストに備えて入れておくと良い。

Tauri CLI(v2)をインストール

デスクトップで既に使っているどの経路でもよい:

# Rust ネイティブ
cargo install tauri-cli --version "^2.0.0"

# もしくは binstall(高速)
cargo binstall tauri-cli

# プロジェクトの npm 開発依存として
pnpm add -D @tauri-apps/cli

確認:

cargo tauri --version
# tauri-cli 2.x.y

Apple ID と Apple Developer Program の違い

ここが最も紛らわしいので明示しておく。

経路費用できること制限
無料の Apple ID(Personal Team)無料シミュレーターと自身の実機でアプリを実行7 日のプロビジョニングプロファイル、push/iCloud/App Groups なし、TestFlight 不可
Apple Developer Program年 99 USDTestFlight、App Store、全 capabilities、1 年のプロビジョニング毎年更新、本人確認が必要

「自分の iPhone で試すために、Vite + React アプリを載せたい」だけなら無料の Apple ID で十分である。他人に渡すなら有料プログラムが必要になる。

詳細とアップグレードパスは 無料 Personal Team での署名 を参照。

Xcode に Apple ID を登録

実機ビルドを試す前に、Xcode に Apple ID を登録しておく:

  1. Xcode を起動
  2. Xcode > Settings > Accounts
  3. 左下の + をクリックし Apple ID でサインイン
  4. 行が追加され、無料なら Your Name (Personal Team)、有料なら自分のチーム名が表示される

この Team ID は後で tauri.conf.json > bundle > iOS > developmentTeam に指定する。

iPhone で Developer Mode を有効化

iOS 16 以降、Apple はデフォルトで Developer Mode を隠している。自己署名や開発署名の Tauri ビルドを実機で動かすには Developer Mode を有効にする必要がある。

  1. iPhone を Mac にケーブル接続
  2. iPhone 側で 設定 > プライバシーとセキュリティ > Developer Mode(一度でも開発に使われたデバイスにしか表示されない)
  3. トグルをオンにし、プロンプトに従って再起動、パスコードで確認
  4. 初めて Mac に接続したときは このコンピュータを信頼 をタップ

ℹ️ Info

プライバシーとセキュリティDeveloper Mode が表示されない場合は、先に Xcode(Window > Devices and Simulators)でデバイスを認識させ、Xcode にデバイスを準備させてから再度設定画面を確認する。Xcode がデバイスをプローブした後に項目が現れる。

クイック確認

Tauri プロジェクトを始める前に、それぞれが単独で動作することを確認しておく:

# Xcode が正しい場所を指している
xcode-select -p

# Rust iOS ターゲットが入っている
rustup target list --installed | grep apple-ios

# Tauri CLI が動く
cargo tauri --version

# Cocoapods が使える
pod --version

# Apple ID が Xcode に登録されている
# (Xcode > Settings > Accounts を目視で確認)

これらがすべて妥当な出力を返せば、iOS プロジェクト構成 に進める状態である。

よくあるハマりどころ

”No iOS SDK installed”

Xcode はダウンロードしたが一度も起動していないパターン。1 回起動してライセンスに同意し、追加コンポーネントのインストールを完了させる。

xcodebuild: error: SDK "iphoneos" cannot be located

xcode-select がフル Xcode ではなく Command Line Tools を指している:

sudo xcode-select -s /Applications/Xcode.app/Contents/Developer

cargo tauri ios initpod: command not found で失敗

CocoaPods が未インストール、または PATH に入っていない。brew install cocoapods を実行し、新しいシェルを開いて再試行。

rustup ターゲット不足

cargo tauri ios build が未知のターゲットだと文句を言う場合、ほぼ確実に rustup target add 不足である。上記 3 つの rustup target add を再実行する。

公式ドキュメント