zudo-rail 組み立て方法

作成: 2025/08/12 更新: 2025/09/14 Author: Takazudo
zudo-rail 組み立て方法

zudo-railシリーズの組み立て方法を解説します。このガイドでは、40HPと60HPの両サイズ、そしてLite版/Nuts版/Dual版/Metal版の各レールタイプに対応した組み立て手順を説明します。

商品の詳細については、zudo-rail 商品詳細ページをご覧ください。

zudo-railのバリエーション

zudo-railには複数のバリエーションがあり、サイズ・素材・組み立て方法が異なります。組み立てを始める前に、お手元の商品がどのタイプなのかを確認してください。

Liteレール
Liteレール
Nutsレール
Nutsレール
Dualレール
Dualレール
Metalレール
Metalレール
40HPレールの図
60HPレールの図

レール一本につき、以下のような違いがあります。

サイズレール種類商品構成組み立て作業
40HPLite版40HP ASAレール + 40HP ASAバーナット不要
Nuts版40HP ASAレール + スライドナット40個ナットを詰める作業が必要
Dual版40HP ASAレール + 40HP 金属バーナット不要
Metal版40HP 金属レール + 40HP 金属バーナット不要
60HPLite版30HP ASAレール×2 + 30HP ASAバーナット×2付属のイモネジでレールを2本連結して完成
Nuts版30HP ASAレール×2 + スライドナット60個ナットを詰める作業が必要
付属のイモネジでレールを2本連結して完成
Dual版30HP ASAレール×2 + 60HP 金属バーナット付属のイモネジでレールを2本連結して完成
Metal版60HP 金属レール + 60HP 金属バーナット不要(そのまま使用可)

ポイントとして、以下の点にまずご留意ください。

  • 60HPのLite版/Nuts版/Dual版は、30HPのレールを2本連結して作成し、レールを完成させる作りになっています。
  • Nuts版レールは、1HPにつき1つのスライドナットが付属しています。レールにスライドナットを詰める作業が必要です。

必要な工具

組み立てには以下の工具が必要です:

ASA版レールの強度について

ネジ留めの仕方写真

ASA版のレール(zudo-rail Lite/Nuts/Dual)は3Dプリンタで作成しているため、金属製のレールに比べると強度が劣ります。しかしながら、通常の使用時においてはこの強度が問題になることは無いでしょう。イメージとしては、大体割り箸4,5本ぐらいを束ねたぐらいの強さで、しかし折ろうとすればパキッと、断面でくっきり割れるような形です。(個人の感覚的な表現です)

このレールに最も大きな力がかかるのは、組み立て時です。なので、組み立ててさえしまえば、変にねじったりしない限りは問題無くお使い頂けるかと存じます。

以降の組み立て解説においても、注意するべきポイントを適宜記載しておりますので、そちらを参考に組み立てて頂けますと幸いです。

60HP版 Lite/Nuts/Dualレールの組み立て

前述のとおり、60HPのLite/Nuts/Dualタイプのレールは30HPレールを2本連結して作ります。その他のレールは、このセクションを飛ばして次のセクションをご覧ください。

30HPのレール2本は、M5イモネジ50mm(ヘッド部が無いネジ)を使って連結します。レールの下部にはM5ネジが入る穴がありますので、まず最初に六角棒レンチや、ペンチを使い、イモネジを2cmほど差し込みます。

この時、ねじ込む方向がまっすぐでないと、てこの原理でレールに強い力がかかり、割れてしまう可能性があります。ネジを締める始めのタイミングは、特に慎重に作業していいただくよう、お願い致します。

イモネジを2cmほど差し込んだら、別の30HPレールを手でイモネジにねじ込み、最後はペンチで固定しながら、スキマが無くなるように締めて完成です。

レール連結の様子写真
レール連結の様子写真

この連結作業時、2本のレールのスキマはピッタリになることは希です。最後の一回しぐらいのタイミングで、このスキマを無くそうと無理矢理締めてしまうと、レールが割れてしまう可能性があります。そのようなときは、おおよそ0.5mmぐらいスキマがあっても問題無いので、その状態で連結作業を終えるようにして下さい。

これで60HPのレールが完成します。同じ手順でもう1本作成してください。

レール連結の様子写真

レールと固定用パネルの接続

ネジ留めの仕方写真

ここまでで見てきたのはzudo-railのレール部分の組み立て方法ですが、これを左右の固定用アルミパネルと固定することで、レールのフレーム全体を完成させます。

レール固定パネルは、大きな矩形の穴が空いたものと、たくさんの円状の穴が空いたものの2つで1セットです。内側に矩形穴の空いたパネル、外側に円状穴のパネルが来るように組み立ててください。

重要: レールにはへりがあります。へりが外側に来るように注意してください。

固定用パネルとレールの接続方法

固定用パネルとの接続方法はどのタイプのレールでも同様ですが、以下のような違いがあります。

  • Metal版: M5ネジ12mm(短いネジ)を使用。接続前にネジを一度ねじ込み、ネジ山を作成してネジを取り外し。これによりネジ山を作成。改めて固定用パネルを挟んでネジで固定。
  • Lite版/Nuts版/Dual版: M5ネジ40mm(めちゃくちゃ長いネジ)を使用して固定。ネジ山作りは不要。

初めは緩くネジを締め、間に何かしらのモジュールやブランクパネルを挟んで取り付けテストを行い、丁度良い高さになっていることを確認してからネジを強めに締めて下さい。

Metal版のネジ山作りですが、金属の狭い領域に無理矢理ネジ山を作っているため、結構な力が必要です。不安を感じた場合、以下zudo-blockシリーズの組み立て動画の最初のあたりでこの作業を行っているため、ご参照頂ければと。

Lite版/Nuts版/Dual版のネジとして長いものを使用しているのは、素材がプラスチックであるため、金属のような堅さが無いためです。40mmのネジであれば強く固定されます。ただし、十分に締まっている状態でさらに強く締めると、レール自体が割れてしまう可能性があるため、適度な締め具合で大丈夫です。また、ネジを締める開始時は、前工程で書いたのと同様、てこの原理でレールに強い力がかかりがちなので、特に慎重に、まっすぐにネジを締めて頂くようお願い致します。

Nuts版レールのスライドナット詰め方法

Nuts版レールは、バーナットの代わりに、小さいスライドナットが多数、1HPにつき1つ付属しています。これをレールに詰める作業が必要です。

このレール詰め作業ですが、スライドナットは1HPの幅がおおよそ5mmになっており、1HP分とほぼ同じサイズになっています。なので、40HPの場合は40個、60HPの場合は60個のスライドナットをレールに詰める必要があります。

スライドナットを詰めているとき、スライドナットが横になってしまうことがあります。横になったまま詰めてしまうと、全てのナットが入りきらなくなってしまうので、その場合は一度ナットを取り出して整列させてから再度詰め直してください。

コツとしては、レールを傾けた状態で、下側からスライドナットを一つずつ入れていくと、入れたナットの重さで次のナットが固定されるので、横向きになりにくくなります。

一度入れたナットは、傾けると落ちてしまいますので、固定用アルミフレームを片方だけ付けた状態で、このナット詰め作業をしていただくとスムーズです。

40HPでも60HPでも、全て詰めると、大体1つナットが余分に入るぐらいの詰まり具合になります。そのくらいの数ナットを締めたら、一度個数を数え、60個(または40個)になっていることを確認してください。

このナットですが、大量生産されている微小な部品のため、形にはある程度のバラツキがあります。このため、ちょっとだけ大きいナットも混ざっており、このナットはレール内に入れづらい場合があります。具体的には写真のように、端の部分に余分に少し金属が飛び出ているものがこれに該当します。

多少強引に詰めても、レール自体はプラスチックなのでなんとかなりはしますが、詰めていく際、始めや真ん中の方でこの形の悪いナットが入ってしまうと、後ろのナットが入れづらくなってしまいます。そのような状況では、過度に力が入ってしまい、レール破損の原因にもなりかねません。

ナットを詰めていく際、このような形の悪いナットがあった場合は、避けて使うか、少し削るなどしてご使用いただきますよう、お願い致します。このような事情があるため、ナットはある程度の数、余分に付属して出荷しています。


zudo-blockシリーズをお買い求め頂いた方は、続けて以下、zudo-blockシリーズの組み立て方法をご参照ください。

レールと外側の箱の固定について

zudo-rail単体で商品をご購入頂き、自分でモジュラーシンセのケースを作りたいと考えていた場合、このレールをどうやって外側の箱に固定するのかという問題があります。これについては、このレール単体では解決できない問題ですが、ひとまずこの商品としては、zudo-blockシリーズのケースサイズを想定した、固定用のネジ/ナット/スペーサーを、1セットあたり以下個数分、オマケとして付属します。

zudo-blockの場合、内側から、ネジのヘッド → レール固定パネル → 3mm高ワッシャー → 側面パネル → 1mm高ワッシャー → ナットの順になるようにM5ネジ14mmで各部品を通し、ナットで固定。これを片側2箇所について行います。フレームと側面パネルの間のスペースに、3mm高ワッシャーを置いておくイメージです。

商品写真
商品写真

ご自身でケースを作られる場合、この寸法には合わない可能性が高いかと思われますので、その場合は必要な寸法のネジを別途ご用意くださるよう、お願い致します。

フレームと箱の距離が異なる場合、この14mmのネジと、間に挟むスペーサーを変更すれば上手く収まりそうです。このあたりはご自身で望むようにと言う形になりますが、固定用のネジは、上記のフラットヘッドタイプのネジがオススメです。ネジの頭に高さがあるものですと、端に配置したモジュールの基盤に干渉してしまう可能性があるのでご注意ください。

AliExpress空の購入に抵抗が無い場合、上記に掲載したネジのページで高さのバリエーションが選べますので、安価にご購入頂けます。

フレーム同士の接続

zudo-railには連結用パネルが付属します。これを使うことで、レールのセットを上下に拡張することが可能です。(40HP/60HPの幅自体は変えられません)

この連結用パネルは以下のように小型のパネルで、レールのフレームの間に挟み込む形で使用します。

連結用パネル
連結用パネル
連結された状態
連結された状態

このパネルの使い方は簡単。単独で連結無しで使用する場合、レールとサイドパネルをネジで固定しますが、フレームセット同士を繋ぎたい場合、この一番外側に連結用パネルを追加してネジ留めします。

通常の組み立て
通常の組み立て
連結組み立て
連結組み立て

この連結用パネルは、セットを全て連結するための枚数+4枚付属します。各セットの連結用パネル付属枚数は以下の通りです。

1セット時: 4枚
1セット時: 4枚
2セット時: 6枚
2セット時: 6枚
3セット時: 8枚
3セット時: 8枚
4セット時: 10枚
4セット時: 10枚

この+4枚が付いているのは、既にzudo-blockシリーズのケースをお持ちの方が、zudo-railを追加してケースを大きくするために必要な枚数を考慮しています。

zudo-blockの拡張

このzudo-railは、前述したように、zudo-blockシリーズのケースを拡張するためにもご利用頂けます。

以下は、

  • zudo-block-40を2つ + zudo-rail 40HP 1U の組み合わせ
  • zudo-block-60を2つ + zudo-rail 60HP 1U の組み合わせ

の例です。

商品写真
商品写真

3Dプリンタ製のLite版も寸法は同じなので、組み合わせることも、zudo-block Lite版だけで2つ繋げることも可能。中規模サイズのケースにパワーアップするので、自分で電源を底面につけるなどして使うこともしやすくなります。

商品写真
商品写真
商品写真

組み合わせ方は単純。zudo-blockを2つ並べ、間のパネルを取り外します。

そしてzudo-blockが2つある時点で、3Uのレールが2セットあります。そこに1Uのレールを購入すると、接続用パネルはこれらを全て繋げるのに十分な4枚付属してくるので、上記の3U+3U+1Uのケースが完成です。

Takazudo自身はまだこの2つ組み合わせる方法しか試していませんが、基本的にzudo-blockのサイドパネルとフレームの穴位置を合わせればどこでも固定できます。連結用パネルには若干の余裕を持たせているため、キッチリ寸法を計測しないと固定できないというほどにタイトな作りにはなっていないため、自分だけのオリジナルケース作成にチャレンジしてみても面白いかも知れません。

zudo-railの組み立て方法は以上です。レールの種類によって若干手順が異なりますが、基本的な流れは共通しています。

それぞれの商品の詳細については以下ページにてご案内しております。併せてご確認頂けますと幸いです。