Takazudo Modularにて取り扱わせて頂いている、Weston Precision AudioのTriviumの紹介/解説記事になります。
Triviumは、Weston Precision AudioとパフォーマンスアーティストTrovarsiのコラボレーションにより生まれたアナログ・マルチファンクションモジュールです。ディスクリートOTAステートバリアブルVCF、オーバードライブ対応VCA、2系統のエンベロープジェネレーター(ADSR+AD/AR)、そして柔軟なルーティングスイッチを12HPのコンパクトなサイズに凝縮しています。26mmの薄型設計により、最も浅いユーロラックケースにも収まる、ポータブルパフォーマンスセットアップに最適なモジュールです。
本商品は以下よりご購入頂けます。

メールアドレスをご登録いただくと、入荷時にお知らせいたします。
ご購入の事前予約を受け付けております。
登録確認後、詳細情報をメールにてお知らせいたします。
Takazudo Modularではマニュアル等の日本語訳付きを作成し、公開しています。以下よりご参照下さい。
- ディスクリートOTAステートバリアブルフィルター
- オーバードライブ対応VCA
- デュアルエンベロープ
- ルーティングの柔軟性
- コンパクトパフォーマンス設計
- Takazudo的所感
- 関連する Takazudo Modular 製品
- 参考動画
- 技術仕様
- 付属品
ディスクリートOTAステートバリアブルフィルター
Triviumのフィルターセクションは、ディスクリートOTA(Operational Transconductance Amplifier)によるステートバリアブルVCFです。フロントパネルのスイッチによりLP(ローパス)、BP(バンドパス)、HP(ハイパス)の3モードを切り替えることができます。クリーンでありながら温かみのあるサウンドキャラクターを持ち、レゾナンスを上げていくと自己発振に至ります。LPモードでの自己発振時には約5V p-pのピュアなサイン波を出力します。
V/Octトラッキングは4〜5オクターブに対応しており、音程を持つフィルターサウンドの制作にも活用可能です。CutoffとResonanceにはそれぞれCV入力が用意されています。また、Filter Envアッテヌバーターにより、エンベロープからフィルターへのモジュレーション深度を精密にコントロールできます。センター位置でゼロ、時計回りで最大+100%、反時計回りで最大-100%(反転)となる仕様です。
オーバードライブ対応VCA
TriviumのVCAセクションにはGainコントロールが装備されています。センターデテント(中央クリック)でユニティゲインとなり、時計回りに回すことで最大+7dBのオーバードライブ領域までプッシュ可能です。オーバードライブ時にはソフトクリッピングにより自然な歪みが得られます。
Pre/Postスイッチにより、VCAとフィルターの信号経路の順序を切り替えることができます。Pre(VCAがフィルターの前)に設定すると、VCAのディスクリートトランジスタ回路によるアナログ的なサチュレーションでフィルターをドライブし、より攻撃的なサウンドを生み出せます。Post(VCAがフィルターの後)では、標準的なサブトラクティブシンセのシグナルフローとなります。
デュアルエンベロープ
Triviumには2系統の独立したエンベロープジェネレーターが搭載されており、単一のGate入力でトリガーされます。
ADSRエンベロープは、伝統的な対数カーブの4ステージエンベロープです。Attack時間は1ms〜7s、Decay/Release時間は2ms〜7sの範囲で設定可能です。DecayとReleaseにはそれぞれCV入力が用意されており、外部からの時間パラメーター変調に対応します。
AD/ARエンベロープは、やや凸型(pseudo-exponential)のアタックカーブを持つエンベロープです。フロントパネルのボタンにより、ADモード(トリガーで完結する2ステージエンベロープ)とARモード(ゲート長に追従するライズ・ホールド・リリース型)を切り替えることができます。Attack時間は1ms〜7s、Decay/Release時間は2ms〜7sの範囲です。AttackとDec/RelにそれぞれCV入力が用意されています。
両エンベロープとも出力レベルは8Vで、それぞれダイレクト出力端子を備えています。これにより、Trivium内部のVCF/VCAだけでなく、他のモジュールへのモジュレーションソースとしても使用可能です。
ルーティングの柔軟性
Triviumの特徴的な機能の一つが、フロントパネルの4つのルーティングスイッチによる柔軟なシグナルフロー設定です。
- Pre/Post: VCAをフィルターの前に配置するか後に配置するかを切り替え
- VCA CV: VCAのコントロールソースをADSR、AD/AR、またはHOLD(VCAが常にオープン)から選択
- VCF CV: フィルターカットオフのモジュレーションソースをADSRまたはAD/ARから選択(アッテヌバーター経由)
- Filter Type: LP、BP、HPの3種を切り替え
加えて、VCA Env入力により、外部CVでVCAをダイナミックにモジュレーションすることも可能です。
このルーティングの柔軟性により、Triviumはサブトラクティブシンセボイス、パーカッション/キックドラムジェネレーター、モジュレーションソース、オーディオプロセッサーなど、非常に多彩な用途に対応します。
コンパクトパフォーマンス設計
Triviumは12HP幅、26mmの浅型設計です。電源コネクターの突出が無いため、市場で最も浅いユーロラックケースにも収まります。電源は内部で整流されるため、リボンケーブルの極性を気にせず安全に接続できます(極性保護内蔵)。このモジュールは最初からポータブルなパフォーマンスセットアップを想定して設計されています。
Takazudo的所感
Triviumの最大のコンセプトは「Bring Your Own Oscillator」とのこと。VCO、コンプレックスオシレーター、フィールドレコーディングなど、どんな音源でも良いので接続してちょーだいなということ。それ以降のステップはこのモジュールに凝縮されているため、オシレーターになり得るものさえ他にあれば、このモジュール一つでフルのシンセボイスとして機能させることができます。
特に注目したいのがPre/Postルーティングスイッチです。Preモードに設定すると、VCAのディスクリートトランジスタ回路のサチュレーションでフィルターをドライブでき、これがまた独特のキャラクターを生み出します。アシッド系のサウンド(レゾナントフィルター+速いエンベロープ)を作るのにも非常に向いています。
2系統のエンベロープがそれぞれダイレクト出力を持っている点も嬉しいポイントです。Trivium内部のVCF/VCA制御だけでなく、外部モジュールへのモジュレーションソースとしても活用できるため、シンセボイス的に扱わずとも、使い道はいくらでもあります。
関連する製品として、Weston Precision AudioのSE1 Shaped VC Envelope(エンベロープジェネレーター)やSF1 State Variable Filter(フィルター)があります。Triviumはこれらと類似した機能を一つのモジュールに統合したものと言えます。また、B2 Kickがキック指向のオシレーター付きシンセボイスなのに対し、こちらはより多様で柔軟性のあるセットアップに利用できそうです。
何を組み合わせると楽しそうか、想像力を膨らませてくれるモジュールです!
関連する Takazudo Modular 製品
ベーシックながら欲しい機能が詰まったADSRエンベロープ

フレキシブルで各種ステレオ的制御も可能な2つのVCF

ヴィンテージ感あるBJT VCAと高精度なチップによるクリーンVCAの2種類を備え、用途に応じた質感のコントロールが可能な2ch VCA。

キックモジュール。1V/Octも付いてベースとしても使用可能

アシッドサウンドに最適化されたシンセボイスモジュール。VCO、VCF、VCAを内蔵し、TB-303風のサウンドをモジュラーで再現可能。入力やCV操作も多彩に対応。

参考動画
以下はTriviumの参考動画です。
CatSynth TVによるTriviumの紹介動画です。Trovarsi氏とWestonのDevin氏がTriviumの機能をオーバービューしています。
Mylar Melodiesによる詳細なデモ動画です。アシッドパッチ、キックドラム、ベースモジュレーションなど、Triviumの多彩な使い方が紹介されています。
Alex106によるハンズオンデモです。サブトラクティブボイスの構築やフィルターの自己発振によるサブベースなど、実践的な使い方が探求されています。
技術仕様
- 幅: 12HP
- 深さ: 26mm
- 消費電力: +12V: 60mA / -12V: 60mA
- 出力インピーダンス: 250Ω
- 入力インピーダンス: ≧100kΩ
- ゲート入力: 0V = Off, 1.5V以上 = On
- エンベロープレベル: 8V
- 電源接続: 10ピンユーロラックコネクター(極性保護内蔵)
付属品
- 電源用リボンケーブル
- ネジ
- Weston Precision Audioステッカー
Weston Precision Audioについて
Weston Precision Audioはアメリカのノースカロライナ州で活動するモジュラーシンセメーカーです。
Weston Precision Audioのモジュールを取り扱わせて頂くことになった経緯としては、ファウンダーのDevin氏から代理店としての販売相談のメールを受け取ったのが始まりでした。そして実際のモジュールを見てみると、いずれも素晴らしい品質だと感じたことを覚えています。
氏の作るモジュールは、いずれもアナログの操作感を失わせないこだわりを感じさせ、なおかつ、実際に手に取ってみると、素材や部品へのこだわりを感じるであろうと予言します。
オマケ: 電氣美術研究會モジュラー小物セット付き

モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。
パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!
Triviumの紹介は以上になります。

メールアドレスをご登録いただくと、入荷時にお知らせいたします。
ご購入の事前予約を受け付けております。
登録確認後、詳細情報をメールにてお知らせいたします。
Takazudo Modularではマニュアル等の日本語訳付きを作成し、公開しています。以下よりご参照下さい。
ご参考になれば幸いです。