NoisyFruitsLab: 808 Snare Drum紹介

2024/01/10 Author: Takazudo

Takazudo Modularにて取り扱わせて頂いている、NoisyFruitsLabの808 Snare Drumの紹介/解説記事になります。808 Snare Drumは、TR-808のスネアドラムの音色を、アナログ回路で再現させたドラムモジュールです。

こちらの商品は、以下よりご購入頂けます。

808 Snare Drumとは

808のスネアドラムのシンプルなモジュールです。 こちらのモジュールはInputのジャックは1つで、トリガー(TRIG)のgateを受けるのみ、OUTのジャックも1つでシンプルな作りになっています。

オリジナルの808スネアは、Level/Tone/Snappyの3つのパラメーターをノブでコントロールできますが、この800 Snare Drumは、これに加えてNoiseノブを備えています。

それぞれのノブは、音色に以下の様に反映されます。

Level

ボリュームのコントロールです。

Tone

上げると高音域が、下げると低音域が強調されるような効果を得ます。

Snappy

スナッピーというのは、スネアドラムの裏についているバネのような部品のことを言います。Snappyを上げた場合、音色に、中〜高音が強調されたホワイトノイズのような効果が加わります。

Noise

Snappyを上げた時のノイズの加わり具合をコントロールします。Noiseを上げると、Snappyの純粋なホワイトノイズ成分が増やされるような効果が加わります。

808 Snare Drumの使い所

モジュラーシステムの中でドラム類を鳴らしたく、かつ808のスネアが欲しい場合に候補となるでしょう。

このモジュール自体はまさに808っぽいスネアを鳴らすだけのものなので、そういう認識で捉えて頂ければよいかと思われます。私はオリジナルのTR-808を持っているわけではありませんが、音楽をやっていればその音色のサンプルは色々と聞く機会がありますので、そういう感覚的な部分でこのモジュールの出音を評価するとすれば、それっぽい音が鳴っているという印象です。

SnappyとNoiseノブを最大まで上げると、かなり主張の強いノイズが得られます。この感じはオリジナルの808スネアにはない部分ですが、このザラザラ感もなかなか良いです。

40mmと深さのあるモジュールですが、4hpでコンパクトでありながら、操作しやすい大きさのノブで作られているのも個人的には好印象です。こちらも個人的感覚ですが、リアルタイムにパフォーマンスを行う場合、省スペースを意識したノブの小さいモジュールは使いづらい印象です。(特にノブは頻繁にいじらないという場合には気にするポイントではありませんが)

一つ注意すべきかもしれないのは、このモジュールは、CVによる各パラメータのコントロールは備えていないという点かもしれません。同ブランドのKick V2にはピッチをCVでコントロール可能ですが、こちらはただトリガーを受けたらスネアが鳴るだけです。もしもスネアのToneやDecayをCVでコントロールしたい!と考えていた場合は、このモジュールではそれは出来ないのでご注意下さい。

モジュラーの中でドラム類を鳴らすということ

モジュラーシステムの中でドラム類を鳴らす場合、演者はモジュラーシステムの拡大と引き換えに、より細かいパフォーマンス/コントロールの可能性を得ると、私は考えています。

スネアというのは、ただいつものサンプルを鳴らすだけみたいに考えている人は、こういったモジュールを手にして使ってみると、スネア一つでも色々な音色があるんだと気付くかもしれません。

Takazudo自身について言えば、なんだかんだでその様に一つずつの音色を調整できることが楽しく、909/808系のドラム類のモジュールを揃えて使っています。

波形マークが点灯

パネル上部にある波形のあしらいは、裏にLEDがついており、ボリュームに応じて緑色に点灯します。見た目的にも楽しいモジュールです。(黄色の方はKick V2

波形マークが点灯している写真

参考動画

こちらはTakazudoがこのモジュールを鳴らしている動画です。動作のご参考にしていただければと。(同ブランドのKick V2Sproom DSPも使っています)

その他仕様

  • 幅: 8HP
  • 深さ: 42mm
  • 消費電力: +12V 92mA/-12V 23mA

付属品

  • フラットケーブル
  • ネジ
  • バナナキーホルダー
  • バナナステッカー

バナナステッカーとキーホルダーの写真

NoisyFruitsLabについて

NoisyFruitsLabはSamuel Biniaszczyk氏の運営する、ドイツのシンセサイザーメーカーです。小規模ながら高いクオリティのモジュールを多数リリースしており、氏の手掛けるモジュールの多くは、DIY用のパネル&PCBとしても販売しています。

電氣美術研究會

オマケ: 電氣美術研究會モジュラー小物セット付き

電氣美術研究會

モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。

パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!

808 Snare Drumの紹介は以上になります。

808 Snare Drumは、NoisyFruitsLabよりはじめて入荷したモジュール群の中の一つです。TakazudoがNoisyFruitsLabの各種モジュールを販売させていただいた理由としては、はじめてモジュラーシンセを触る人でも理解が容易な、ひとえにシンプルで操作性が良い、丁度よいサイズのモジュールを紹介したかったという背景があります。808 Snare Drumはまさにそういうモジュールです。

同ブランドのKick V2の紹介の中でも書いたので併せてご参照頂ければと思いますが、モジュラーの中でドラム類を鳴らしたい場合、音色の細かな変化を柔軟に行えるので、人によっては新しい発見があるものかとTakazudoは考えています。

例えばこのモジュールで言えば、Noiseノブをぐっと上げるだけで、何かブレイクに近いような効果を感じるかもしれません。ほか、DTMで曲を作っている人向けに言うとすれば、ToneやSnappyというパラメーターは、例えばDAWでスネアを扱ったりする場合にもなんだかんで目にすることは多く、PCのモニタ上に再現されたノブ上のUIをマウスでつまみ、いじったりしたことはある方が多いかと思われますが、実際にこのような物理デバイスとしてのツマミが目の前にあり、それを触って音色の変化を感じられるというのは、DAW上でコントロールするそれとは大きく異なると、Takazudoは考えています。

いやいや、MIDIコントローラーを用意すればDAW上でもできるよ?と思われるかもしれませんが、普段面倒くさくてわざわざそんなことはしなくないですか? スネアの音が鳴るという、ただそれだけの楽器としてこれが目の前にあるというのは、また違う感覚があります。そういう部分がモジュラーシンセサイザーの楽しみの一つであろうと、Takazudoは考えています。

総括すると、これは808のスネアが鳴る。結構忠実に。ただそれだけのモジュールなのですが、それが良いのです。

ご参考になれば幸いです。