Takazudoが趣味で作っているDIYシリーズ、アクリルモジュラーケース84HPの紹介 記事になります。
こちらの商品はモジュラーシンセサイザーのケースで、Takazudoの方で設計したものです。レーザーカット済アクリル板、84HPのレール、ねじ留め用レール、組み立て用金具のセットと、TipTop Audio Z-Rails 84HP用に調整されたレール無し版の2バリエーションがあります。
こちらの商品は、以下よりご購入頂けます。
商品写真
2バリエーションの84HPケース
ま ず、このモジュラーケースは、以下の2バリエーションがあります。
- A: レール付き版
- B: Z-Rails 84HP用レール無し版
この2つのバリエーションの違いと、商品に含まれる内容物は以下になります。
A: レール付き版の内容物
Aのレール付きケースは、カット済みアクリルボードと、84HPのレール、ねじ留め用レール、組み立て用金具がセットです。
アクリルボードは保護フィルムで覆われています。剥がしてご使用ください。
レールをケースに固定するためには、付属のM5ネジと大ワッシャーを使用します。あとは大きめのドライバーがあれば組み立てることができます。
B: Z-Rails 84HP用レール無し版の内容物
Bは、TipTop Audioから販売されているZ-Rails 84HPをお持ちの向け方の商品です。Z-Rails 84HPをはめて使えるように設計されています。
アクリルボードの寸法が少し異なるのみで、M4ネジ用大ワッシャーが付属しています。
M4ネジ自体は付属しませんので、必要に応じてご用意ください。Happy Ending Kitをお持ちの方はネジの購入は不要です。(M4ネジ例: Amazon: オノカツ 十字穴付き トラス小ねじ)
TipTop Audio Z-Railsとは
TipTop AudioのZ-Rails 84HPは、モジュラーシンセサイザーメーカーのTipTop Audioから販売している、モジュラーシンセ用のレールです。
このレールはよりも、おそらく以下、同TipTop Audioから販売されているHappy Ending Kitを目にすることのほうが多いでしょう。Happy Ending Kitは、Z-Rails 84HPとフレーム、電源モジュールMicro Zeusのセットで す。
これらは国内ではFive-Gさんなどで取り扱いがあります。
- Five-G: Tiptop Audio: Z-Rails 84HP Silver Pair
- Five-G: Tiptop Audio: Z-Rails 84HP Black Pair
- Five-G: Tiptop Audio: Happy Ending Kit Silver
- Five-G: Tiptop Audio: Happy Ending Kit Black
ケース開発の経緯
このケースを開発するモチベーションとして、まず筆者Takazudo自身がこのHappy Ending Kitを所持していました。Happy Ending Kitは、見たままだとどうにもこんなスケスケのフレームだけで大丈夫なのだろうかと思われるかもしれませんが、色々とモジュールを付け外しするにはこのサイズ感は丁度良く、気に入って使っていました。
ただ、いざしっかり使おうと思った時には、フレ ームを覆うケースがあると便利だろうかと思い、色々調べてアクリルボードで作っている方を発見、自分で調整して作ってみるかと思い、一つ自分用に作ってみたのが始まりです。この経緯はこちらの記事にまとめています。
しかし、第一号のケースを作ったときにはかなりのコストがかかったため、それなりに安価にアクリルボードカットができる方法を探し、細かい寸法調整を経てこのケースが完成。もともとはHappy Ending Kitを使っている方のバージョンアップ用にと考えていましたが、レールもセットで販売したほうが使いやすかろうと考えました。
レールを調査して取り寄せて選定、そのレールの寸法にあわせてアクリルボードの寸法を微調整し、あとは電源モジュールがあればモジュラーシンセが始められるようにしたのが、レール付きのバージョンです。
こだわりのレール
レールは、老舗のモジュラーシンセメーカー、Doepferのケースで使用されているレールを製造している、Gie-Tec社の高品質な商品です。カラーは黒、へりがついていてモジュールのフィット感が高いです。
以下写真でマークした箇所にM5ネジを取り付けることができるようになっています。
なお、このレールの選定には電氣美術研究會さまにアドバイスを頂きました。ありがとうございます!
ケースの特長
このケースは側面のパネルをレールでネジで固定しており、底面と前後のパネルは、この側面パネルに開けられた穴に挟まっていることで支えられています。
アクリルボードは、アルミニウム等の金属製ケースと比較すると、衝撃や耐久性としては劣ります。このケースにはそもそもフタが用意されていないので、基本的には持ち運んで使う想定ではありませんが、アクリルボードの厚さは5mmと厚いボードを選んで使用しているため、なかなかしっかりした作りになっています。
モジュールの深さは5cmまで許容。以下図のオレンジ部は、深さ5cmのモジュールを設置した時の領域を示ししたものです。
側面のパネルに空いている2つの穴にネジを通し、ネジとパネルの間にワッシャーを挟み、レールを固定するだけで組み立ては完了します。
レール付きケースであれば、あとは電源用モジュールを用意するだけで、モジュラーシンセを始める準備が整います。もしくは、まずはHappy Ending Kitを買って使ってみて、もっとモジュラーシンセに興味が出てきたら、このケースにアップグレードするというのも良いかもしれません。
こちらのケースは、モジュラーシンセを始めてみたい方にも、既にケースを持っていて、気軽にちょっと拡張したい方にもお使いいただけるよう考えて設計しました。