Takazudo Modular: zudo-rail

作成: 2025/07/27 更新: 2025/09/14 Author: Takazudo
Takazudo Modular: zudo-rail

Takazudoが趣味で作っているDIYシリーズ、zudo-railの紹介記事になります。

zudo-railは、ユーロラックモジュラーシンセサイザー用ケースのためのレール+フレームのセットです。当店ではzudo-blockシリーズとしてモジュラー用ケースのDIYキットを販売しており、基本的にはそのケースのレール部分だけを抜き出して販売しているものです。

zudo-railは大きく分けて、40HP版のzudo-rai-40と、60HP版のzudo-rail-60の2種類で展開。多様なバリエーションとリーズナブルな価格が特徴で、ケースのDIYにもご利用頂けます。また、複数のzudo-blockを組み合わせ、より大きなケースを作るための拡張パーツとしてもご利用頂けます。

本商品の購入リンクはページ最下部にご用意しております。

ご購入の際は、バリエーションや内容物についてよくご確認の上、ご購入くださいますようお願い申し上げます。

zudo-blockとzudo-railについて

商品写真

まず始めに、zudo-blockよりもはじめにこちらのzudo-railをご覧になって下さった方向けに、zudo-blockの紹介を軽く。

zudo-blockは、Takazudoの方で設計、制作したユーロラックモジュラーシンセサイザー用のDIYケースキットです。40HPと60HPの2種類のサイズがあり、自身のシステムや予算に合わせてバリエーションが選べることが特徴です。

このケースのために作ったレールを、単独で販売するように切り出したのが、このzudo-railシリーズです。なので、レールだけでなくケース自体も含めて探している方には、このzudo-blockシリーズをご検討頂ければ幸いです。

また、このzudo-railは、zudo-blockを連結して繋ぐためにも使用することが可能。これについてはこのページで後述します。

ひとまずこちらのzudo-railは、レール部分だけという形なのでお間違い無きよう。

zudo-railとDIY

このzudo-railを販売することにした経緯としては、モジュラーシンセのケースをDIYで作ることを楽しんでいる人がかなり多いなというところがまずあります。当サイトに検索で訪れる方の中には、モジュラーシンセ ケース 自作といったようなキーワードで訪れる人がそこそこいるというのを観測していました。そういう人が前述のzudo-blockを買ってくれるというかというと、そういうわけではないようです(笑)。

そのような人は、自分でケースを作りたいのであり、モジュラーシンセを趣味で楽しむ方のうち、DIYでケースを作ることを楽しんでいる方はかなりいるという印象です。そのようにケースを作る方の多くは「ケースは値段がするから……」と考えて始めている方が多いように見受けられますが、Takazudo的にはそれよりもやはり自分でケースを作ること自体を楽しんでいる気持ちの方が強いのではないかと思っています。

結局のところ、自分で木材を用意したり、細かい部品を買い集めたりしていると、最終的にはまぁまぁコストも手間もかかってしまうのですが、それはさておき、やはり自分で作ってみる楽しみがあるのは理解できます。私の販売しているこのzudo-railも、zudo-blockも結果的にそういう産物な分けですし。

そんなわけで、DIY用途にもご利用頂きたいレールのセットがこのzudo-railでもあります。

バリエーション解説

商品写真

このzudo-railですが、商品としてはレールそれ自体と、そのレールを取り付けるパネルやネジ等のセットです。諸々細かい部品を組み合わせてレールを作るわけなんですが、それらを「さぁ、好きに個数を選んで買って下さい!」という形にしたところで、組み合わせ方法は多様であり、知らない人にとっては絶対に選ぶのが困難。どうしたものかと悩んでいました。

諸々考えた結果、ラインナップとして以下のポイントを考慮し、セットにして販売することとしています。

  1. レールの種類
  2. レールの幅
  3. レールのセット数
  4. レールの高さ
  5. レールの組み合わせ
  6. レール連結用パネル

ちょっと長いですが、このバリエーションについて説明して参ります。

1. レールの種類

まずレール自体の種類。以下の4種類があります。

  • Lite: ASAマウントレール + ASAバーナット
  • Nuts: ASAマウントレール + スライドナット
  • Dual: ASAマウントレール + 金属バーナット
  • Metal: 金属マウントレール + 金属バーナット

フルプラスチックのリーズナブルなLite版、スライドナットを採用したNuts版、金属バーナットを採用したDual版、そしてフル金属仕様のMetalの4種類の4つです。

もともと金属製のレールの価格がかなりするというところから、安価に出来ないものかと試行錯誤ていて生まれたのがLite版とDual版のレール、その後モジュラーの寸法に最適なスライドナットを見つけたので開発したのがNuts版のレールです。

このレールの種類ごとのポイント、こだわりについては、先ほども紹介したZudo-Blockシリーズの商品詳細ページに詳しく書いてありますので、こちらをご参照ください。

Lite版レール
Lite版レール
Nuts版レール
Nuts版レール
Dual版レール
Dual版レール
Metal版レール
Metal版レール

一応、Takazudo的オススメはNuts版のレールです。なんですが、取り立ててモジュラーを始めたばかりの人にとって、第一歩を踏み出すのに数千円の差が大きいと考えています。そんな方にはまずLite版で初めてみて、もっと拡張したくなったら次を考えるのが良いであろうと、Takazudo自身は考えています。

2. レールの幅

レールの幅ですが、40HP60HPの2種類があります。

40HPレールの図
60HPレールの図

小型のケースを作りたい場合は40HP、ミドルサイズのケースを作りたい場合は60HPをオススメします。

Nuts版/Lite版/Dual版の60HPレールについては、30HPサイズのレールを2つ、イモネジで継いで60HPにする形になっています。

3. レールのセット数

こちらのレールは、2本のレールとこれを固定するフレーム等を1セットとして販売。

レールセットの図(1セット〜4セット)

好きに数を選んでご購入いただきたいところですが、メルカリShopsの仕様都合に合わせ、以下の4つのパターンとして商品をご用意しています。

  • 1セット
  • 2セット
  • 3セット
  • 4セット

ケースのサイズに応じて必要なセット数をお選びいただき、まとめてご購入いただけます。

4. レールの高さ

レールの高さは、3U1Uの2種類があります。

40H 1U,3Uの図
60H 1U,3Uの図

スタンダードな3Uを基本としつつ、1Uサイズのモジュールもご利用頂けます。1Uサイズのレールセットは、サイドパネルの高さが異なっているだけで、その他は全く同じ仕様です。

5. レールの組み合わせ

ご購入いただくセットそれぞれについて、フレームの高さとして3Uか1Uかをお選び頂けます。

組み合わせ例の図

例えば3Uのレールに1Uのレールを組み合わせた2段のケースを作りたい場合、2セットの商品を購入し、3U+1Uの組み合わせを選択。

3Uのレール2段+1Uのレール1段のケースを作りたい場合、3セットの商品を購入し、3U+3U+1Uの組み合わせを選択。

3Uのレール2段の上下に1Uのレールをそれぞれ1段ずつ組み合わせたい場合、4セットの商品を購入し、3U+3U+1U+1Uの組み合わせを選択。

ケースのサイズに応じた、柔軟な組み合わせが可能です。

※ 3Uと1Uとで1セットの価格は同一です。

6. レール連結用パネル

zudo-railには連結用パネルが付属します。これを使うことで、レールのセットを上下に拡張することが可能です。(40HP/60HPの幅自体は変えられません)

この連結用パネルは以下のように小型のパネルで、レールのフレームの間に挟み込む形で使用します。

連結用パネル
連結用パネル
連結された状態
連結された状態

このパネルの使い方は簡単。単独で連結無しで使用する場合、レールとサイドパネルをネジで固定しますが、フレームセット同士を繋ぎたい場合、この一番外側に連結用パネルを追加してネジ留めします。

通常の組み立て
通常の組み立て
連結組み立て
連結組み立て

この連結用パネルは、セットを全て連結するための枚数+4枚付属します。各セットの連結用パネル付属枚数は以下の通りです。

1セット時: 4枚
1セット時: 4枚
2セット時: 6枚
2セット時: 6枚
3セット時: 8枚
3セット時: 8枚
4セット時: 10枚
4セット時: 10枚

この+4枚が付いているのは、既にzudo-blockシリーズのケースをお持ちの方が、zudo-railを追加してケースを大きくするために必要な枚数を考慮しています。このケース拡張については別の記事にて解説をまとめます。

レールの組み立て方法

詳しいレールの組み立て方法については、以下のガイドをご参照ください:

商品の購入

ここまでの内容をまとめますと、レールの選択方法としては以下の順序で決定していくことになります。

  1. 40HPか60HPか
  2. Lite版/Nuts版/Dual版/Metal版のどれか
  3. 1セット/2セット/3セット/4セットのどれか
  4. 高さの組み合わせ(例: 3U+3U+1U)

このうち、3番目までのバリエーションでそれぞれ、メルカリShop上の商品としてご用意してあります。4番目の「高さの組み合わせ」については、購入時に選択していただく形になります。

そんなわけで、以下が全商品のリンクと、価格になります。

zudo-rail-40

zudo-rail-60

レール毎の注意点について

レール毎の注意点について、以下にまとめさせていただきます。ご利用の際には以下ご認識の上、ご利用頂けますようお願い致します。

  • Metal版以外のレールは、ASA樹脂製のレールを使用しています。通常の使用には問題無いことを確認しておりますが、強い力で曲げると折れてしまいますので、手を置いて強い力を加えたりしないよう、ご注意ください。
  • Lite版レールは、バーナットもプラスチック製です。摩耗に耐えられるよう、深さを付けた設計になっていますが、強くネジを締めると削れてしまい、ネジ山が緩くなってしまいますので、ネジを強く締めすぎないでご利用頂けると、長くご利用頂けます。
  • Nuts版レールは、他のレールと比較し、わずかにナット部分が内側に厚くなっています。ユーロラックモジュラーシンセの、パネルより下の寸法に決まった寸法の仕様はないのですが、一部のモジュールはPCBや部品が上下に高めに作られていることがあり、そのようなモジュールの場合、モジュールの上下がレールに接触する可能性があります。このような場合、モジュール装着時には多少レールを広げてモジュールを格納してご使用くださるよう、お願い致します。レール自体がASA樹脂で若干の弾性があるため、多少広げても問題無くご利用頂けます。

レールと外側の箱の固定について

こちらの商品はレール単体の販売ですが、自分でモジュラーシンセのケースを作る場合、ではこのレールをどうやって外側の箱に固定するのかという問題があります。これについては、このレール単体では解決できない問題ですが、ひとまずこの商品としては、zudo-blockシリーズのケースサイズを想定した、固定用のネジ/ナット/スペーサーを、1セットあたり以下個数分、オマケとして付属します。

zudo-blockの場合、内側から、ネジのヘッド → レール固定パネル → 3mm高ワッシャー → 側面パネル → ナットの順になるようにM5ネジ14mmで各部品を通し、ナットで固定。これを片側2箇所について行います。フレームと側面パネルの間のスペースに、3mm高ワッシャーを置いておくイメージです。

商品写真
商品写真

ご自身でケースを作られる場合、この寸法には合わない可能性が高いかと思われますので、その場合は必要な寸法のネジを別途ご用意くださるよう、お願い致します。

フレームと箱の距離が異なる場合、この14mmのネジと、間に挟むスペーサーを変更すれば上手く収まりそうです。このあたりはご自身で望むようにと言う形になりますが、固定用のネジは、上記のフラットヘッドタイプのネジがオススメです。ネジの頭に高さがあるものですと、端に配置したモジュールの基盤に干渉してしまう可能性があるのでご注意ください。

zudo-blockの拡張

このzudo-railは、前述したように、zudo-blockシリーズのケースを拡張するためにもご利用頂けます。

以下は、

  • zudo-block-40を2つ + zudo-rail 40HP 1U の組み合わせ
  • zudo-block-60を2つ + zudo-rail 60HP 1U の組み合わせ

の例です。

商品写真
商品写真

3Dプリンタ製のLite版も寸法は同じなので、組み合わせることも、zudo-block Lite版だけで2つ繋げることも可能。中規模サイズのケースにパワーアップするので、自分で電源を底面につけるなどして使うこともしやすくなります。

商品写真
商品写真
商品写真

ご自身でケースを作られる場合、この寸法には合わない可能性が高いかと思われますので、その場合は必要な寸法のネジを別途ご用意くださるよう、お願い致します。

フレームと箱の距離が異なる場合、この14mmのネジと、間に挟むスペーサーを変更すれば上手く収まりそうです。このあたりはご自身で望むようにと言う形になりますが、固定用のネジは、上記のフラットヘッドタイプのネジがオススメです。ネジの頭に高さがあるものですと、端に配置したモジュールの基盤に干渉してしまう可能性があるのでご注意ください。

Takazudo自身はまだこの2つ組み合わせる方法しか試していませんが、基本的にzudo-blockのサイドパネルとフレームの穴位置を合わせればどこでも固定できます。連結用パネルには若干の余裕を持たせているため、キッチリ寸法を計測しないと固定できないというほどにタイトな作りにはなっていないため、自分だけのオリジナルケース作成にチャレンジしてみても面白いかも知れません。

zudo-railの紹介は以上になります。

ご参考になれば幸いです。