OXI Instruments: OXI ONE MKII

作成: 2025/08/10 Author: Takazudo
OXI Instruments: OXI ONE MKII

Takazudo Modularにて取り扱わせて頂いている、OXI InstrumentsのOXI ONE MKIIの紹介/解説記事です。

OXI ONE MKIIは、初代OXI ONEの後継モデル、8パート最大64トラックまでのシーケンスを自在に操ることが出来る、スタンドアロンタイプのシーケンサーです。拡張されたジェネレーティブ機能、大型OLEDディスプレイ、大幅に性能アップしたCPUなど、定評のあるOXI ONEの正当進化版。モジュラーシステム、MIDI機材を用いたマシンライブ、DTMいずれにもマッチする新しい電子楽器です。

本商品は、以下よりご購入頂けます。

また、本商品のオプションとして以下2つの製品があります。ご購入を検討されている方は、こちらもあわせてご確認頂ければと。

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Black Edition

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Nostalgia Edition

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インスピレーションの速さで創造する

OXI ONE MKII は数年にわたる改良の集大成であり、コミュニティとアーティストからの貴重なフィードバックを受け、完成されました。

強力な新機能を統合し、ワークフローを最適化することで、かつてない速度と創造性を実現しています。その結果、今日最も強力で直感的、かつ手頃な価格のシーケンサーが誕生しました。

OXI ONEの写真

More is MORE

OXI ONE MKII は旧モデルのすべての魅力をさらに強化しています。 8パートのシーケンサーを基本とし、それぞれをMultitrackモードにしたとすれば、最大64トラックをコントロールすることが可能。これにより複雑な作曲にも柔軟に対応。リズムシーケンスの強化、シーケンスの単位を高度にコントロールするSong機能、接続性の拡張により、音楽制作における強力なツールとなります。 洗練された直感的なワークフローと多数の新機能により、かつてない機能性・精度・創造的自由を実現します。

創造のための無限ツール

各シーケンサーモードに結び付けられた条件分岐、モジュレーションレーン、LFO を備え、インスピレーションの速度で創作が可能です。 OXI ONE MKが信頼されるシーケンサーとして認知されることに成功しているのは、改善が継続的に行われ続ける、その内蔵ソフトウェアによるところが大きいと言えます。MKIIで新しく加わったリピートエンジンアキュムレータ、そして新ファンクションボタンであるFLOWにより、あなたの音楽に対するクリエイションは新たな次元に進化します。

メロディーとリズムのマスターツール

OXI ONE MKII は、メロディックな創造性で定評がありますが、リズムの面でも同様に強力です。 拡張されたジェネレーティブ機能により、動的なバリエーションを簡単に追加でき、無限の創造的可能性を引き出します。

パフォーマンスシーケンサー & スタジオの頭脳

OXI ONE MKII は単なるスタジオの中心機材ではありません。 ライブ演奏に最適化された機能により、編曲や作曲を自由自在にコントロール。スタジオでもステージでも、OXI ONE MKII は究極のクリエイティブパートナーです。

自然な進化

新しい製品でありながら、OXI ONE MKII は初代OXI ONEの親しみやすいワークフローを維持しています。 大幅な機能強化と操作性の向上により、シーケンサーの新たなスタンダードを打ち立てました。

新機能

独自のアキュムレータ&リピートエンジン

複雑なリズムと進化的パターン作成に有効なアキュムレータ機能、リピートエンジン。

カスタムグルーヴエンジン

ユーザー定義のテンプレートを作成・共有・適用可能。

FLOWパフォーマンスレイヤー

シーケンスを崩さずにリアルタイムで動的変化を追加。

各シーケンサーに8つの独立したモジュレーションレーン

ピッチ、フィルター、ゲート、ベロシティなどを制御可能。自由にCV出力へアサインも可能。

高度なジェネレーティブツール

ノート/ステップ再配置、ユークリッドリズムなど搭載。打ち込んだシーケンスにランダム性を思うように取り入れることが可能。

直感的なコードモード

スケール認識とスマートコード提案付き。

強化されたアレンジャーモード

セクション、トランジション、ループを直感的に構築。

即時プロジェクトロード

内部メモリに保存された20プロジェクトを瞬時に切り替え可能。

SDカードによる拡張ストレージ

プロジェクト、グルーヴ、スケール、プリセットなどを保存。初代OXI ONEと比較してより容易なデータ連係を実現。

拡張されたインストゥルメントデータベース

事前定義済みおよびユーザー定義のマッピングに対応。

新OXIアプリとの統合

プロジェクト管理、ファームウェア更新などをアプリで実現。

ユーザー定義のスケール対応

初代OXI ONEではプリセットされていたスケールのみが利用可能なところ、ユーザーが自分で定義し他スケールを利用することも可能に。

16基のLFO

1パートごとに2つのLFOを搭載。LFOは内部ルーティングしたりCV OUTへと渡すことが可能。OXI ONEひとつで内部モジュレーションすることが可能。MIDIでもモジュラーでも。

ステップごとのロジック条件

ステップ単位での発音確率や、3回に1度発音など、多彩なロジックを実装。

大型OLEDディスプレイ

初代OXI ONEよりも見やすいOLEDディスプレイを搭載。シーケンス情報を強力にサポート。

バッテリー駆動(最大8時間)

初代OXI ONEよりもさらに長持ちするバッテリーを搭載。

2系統のCV入力でモジュラー統合

外部CVを受けてのコントロールも可能。初代OXI ONEでは1系統のみだったCV入力も2つへと拡張。

最大6つのMIDIポート・96チャンネル(Split V2使用時)

オプションデバイスのOXI Split V2を使用することで、そのままだと1つのTRS MIDI出力のところを、6つの機材へと振り分けて出力することも可能であるため、より大規模なセットアップの中核となる存在へと進化。

私Takazudo自身は、普段主にモジュラーシンセを鳴らして遊んでいますが、そういうモジュラーシンセプレイヤー向けに言えば、モジュラーシンセにあるようなシーケンサーのほとんどよりも高度にたくさんのシーケンスを組むことの出来るものでありつつも、シンプルにも使えるというものであると言えるでしょう。

ただ、これまで初代OXI ONEを購入して下さった方のうち、想像するに半数以上は、モジュラーシンセでは無く、他のシンセであったり、スタンドアロンの機材であったり、もしくはDTMを楽しんでいる人であるように感じます。そのような音楽機材を鳴らす場合、手で弾くの〜DAW等で打ち込んだデータで鳴らすというのを両極端であると考えた場合、その中間に位置している、シーケンスを楽器的にコントロールする感覚を得られる、楽器的な側面が強い音楽機材であると、Takazudo自身は考えています。

OXI ONEというシーケンサー

このOXI ONEというシーケンサーは、言ってみれば8×32のパッドを使い、そこで出来ることをなんでも思いつくだけ実装してきたというものであると私自身は捉えています。こういったことが可能なのは、ひとえにOXI Instruments社の開発力によるもの、もっと言えばこのOXI ONEというシーケンサーを開発してきたManuel氏という一人の天才開発者の力あってのものと言って間違いないでしょう。だいたいこれ系の機材は一人のすごい人が作っているみたいなことが多いように思います。(参考: Perfect Circuitのインタビュー記事

そういった機材に何か機能を追加していこうと考えるときに何を頼りにすれば良いのか? OXI Instrumentsの場合、それは明らかにコミュニティのフィードバックであると言えます。OXI Instrumentsのdiscordサーバーは、2000人を超える参加者がおり、そこですごいのが、そこで受けたフィードバックや意見を逐一対応しているという点であると言えます。

そのdiscordでやりとりされている内容で、もらった意見をGoogleスプレッドシートにまとめ、一つずつ対応しているんだと以前言っていたのを、入荷時のやりとりで聞いたことがあります。これはいくら仕事であるからといって、言わずともがな、簡単にできることではありません。現在、OXI ONE自体の知名度はかなり上がったように思えますが、それはひとえにそのような改善の積み重ねの結果であると言えます。

ハードウェアのインターフェース的なところとして、パッと見た感じだと、初代OXI ONEから変わったのはちょっとボタンが増えたぐらいなのかな?というように見えるかも知れませんが、そこには、そうやってもらったフィードバックが反映されているものと確信できます。初代OXI ONEは2021年の製品であり、それから経った時間を考えると、ハードウェア的な進化が著しく、MKIIは2025年度版OXI ONE。そこに検討を重ねて判断されたUIの進化が反映されているものと言えるでしょう。

初代OXI ONEについて

OXI ONEの写真

ただ、だからと言って初代OXI ONEはもう役に立たないのかというとそんなことは無いと言えます。まず、これはOXIのdiscord 公式discordによれば、OXI Split なFAQの回答として会話された内容がソースですが、MKIIのアップデートと合わせ、可能な限り初代OXI ONEのファームウェアもアップデートしていく、ハードウェアのパフォーマンスの許す限りは──という会話がされていました。

これは私、開発者でもあるTakazudoの想像ですが、おそらく初代もMKIIも、ソフトウェアがのっているマイコン的なところ、つまりはパソコンで言えばOSみたいなものは同じなのでは無いかと想像されます。だとすると、おそらくはMKIIで新しく追加されたボタン由来の機能が使えないだけで、それ以外の機能は依然として初代OXI ONEでも利用できるよう、アップデートが継続されていく可能性が高いように思えます。

そして、これは実際にOXI ONEを使っていた経験から想像するに、MKIIになってハードウェア的パフォーマンスが上がりはしたもの、初代がパフォーマンス的に頭打ちになっていたみたいな問題を経験したことのある人は、ほぼいないのでは無いかと想像されます。

もしかしたら、MIDIでものすごい数のシーケンスを組んでいた人はそのような経験もあったりするのだろうかと思ったりはしますが、私自身、4パートを使ってドラム、シーケンス数本、そこに前述したハーモナイザー機能なんかをフル活用し、CVもGateもフル活用ぐらいは日常的にしてはいましたが、フリーズしたことや遅延を感じたことは一度もありません。なので、このMKIIのパフォーマンスアップについては、More is MORE。あればあるだけ良いと考えておいて良いかと思います。

2台目のOXI ONEとして

でも最近OXI ONE買っちゃったんだよなー、既に持ってるんだよなーという方向けに書いておくと、私個人がオススメしたいのは、2台目のOXI ONEとしてのMKIIという選択肢です。私自身、OXI ONEを2つ開けて使っていますが、2つあることは結構な拡張性をもたらすと言えると思います。

これはモジュラーシンセをやっている人であれば、言わずともがなかもしれませんが、何かしらライブパフォーマンス的なことをしようとすれば、モジュラーにおいては、シーケンスもスイッチもCVコントロールも何もかも、好きな数だけ自分の好きなように揃えるというスタイルが普通です。そういう視点で言えば、OXI ONEは一つのシーケンサーという存在であり、それが2つあって個別に操作したって十分に便利です。

例えば、ドラムのシーケンスを片方で流しっぱなしにしておきつつ、もう片方でメロディー的なシーケンスを2,3本走らせるような使い方が考えられます。逆に考えると、これを1台のOXI ONEで全てやろうとすれば、高速にOXI ONEの操作を、パートを切り替えながら行う必要があるのです。

モジュラーシンセの文脈で言えば、シーケンサーを一つ足すつもりで買い足しても、可能性としてはありなんじゃないかと、2台使っている私としては所感としてお伝えしておきます。(普段は大体何かしらのモジュールを試すみたいなことをして動画にしていることが多いので、そういう時は1台だけ使ってます)

まぁ商品紹介でいきなり2台どうですかと勧めるのはどうなんだと書いていて思いましたが、そんなわけで、シーケンサーとしてなにか良いやつが欲しいと考えている方には、有力な選択肢として今後もOXI ONE MKIIは広まっていくであろうと考えています。

同梱物

  • OXI ONE MKII 本体
  • トラベルケース
  • USBケーブル
  • TRS-DIN Type A 変換アダプター
  • microSDカード

その他の商品写真

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OXI ONE MKII Nostalgia

FAQ

Q1: 初代OXI SplitとOXI PipeはOXI ONE MKIIでも使えますか?

OXI ONE MKIIでは、初代OXI ONEの周辺機器は全て利用可能。逆に、初代OXI ONEでは、OXI Pipe MKIIのみ使用不可とのことです。以下が全ての組み合わせになります。

  • OXI ONE MKI + Pipe MKI: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKI + Pipe MKII: ❌ 使用不可
  • OXI ONE MKII + Pipe MKI: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKII + Pipe MKII: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKI + Split V1: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKI + Split V2: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKII + Split V1: ⭕ 使用可能
  • OXI ONE MKII + Split V2: ⭕ 使用可能

ただし、OXI ONE MKII + OXI Pipe MKIについては mini-HDMI to HDMI の変換ケーブルが必要です。そしてこのケーブルはものによって仕様が異なっているらしく、適当に買っても動作しないものがあるとのこと。公式が動作を確認したケーブルとして、以下が挙げられていました。

また、OXI Split V2については、OXI ONE MKIIを使うことで6ポートの出力へと拡張可能ですが、初代OXI ONEでは、Split V1と同じポート数までしか扱うことが出来ませんのでご注意ください。


OXI Instrumentsについて

OXI Instruments はスペインのバルセロナを拠点とする電子楽器メーカーです。

OXI ONEを代表とし、デジタル技術を活かしたハイスペックで利便性の高いモジュールもリリースしているのが特徴です。

オマケ: 電氣美術研究會モジュラー小物セット付き

電氣美術研究會

モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。

パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!

OXI ONE MKIIの紹介は以上になります。

初代OXI ONEの正統進化版として、8パートシーケンサー、拡張されたジェネレーティブ機能、改善されたワークフローなど、シーケンサーの新たなスタンダードを打ち立てた製品です。

ご参考になれば幸いです。