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OXI Coral 解説 EP.2: CV制御の基本

ガイド: OXI Coral 解説 EP.2: CV制御の基本

著者: Takazudo | 作成: 2026/04/13

OXI Coral解説シリーズのEP.2です。今回はCV制御の基本について解説します。

OXI Coralには8系統のCV入力が搭載されており、外部のCVソースからモジュールの様々なパラメーターをリアルタイムでコントロールできます。OXI ONEなどのシーケンサーやLFO、エンベロープジェネレーターと組み合わせることで、MIDI操作だけでは得られない豊かなモジュレーションが可能になります。

Takazudo Modularではマニュアル等の日本語訳付きを作成し、公開しています。以下よりご参照下さい。

基本的なパッチ構成

EP.2の動画では、OXI ONEとOXI Coralを組み合わせたシンプルなパッチ構成からスタートします。OXI ONEのCV出力をCoralのoct(オクターブ/ピッチ)入力に接続し、OXI ONEのGate出力をCoralのtrig(トリガー)入力に接続します。

oct入力にピッチCVを送ることで、シーケンサーのノートデータに従ってCoralの音程が変化します。trig入力にゲート信号を送ることで、内部のアンプエンベロープとモジュレーションエンベロープがトリガーされます。この2つのCV接続だけで、MIDIを使わずにCoralをシーケンサーでコントロールする基本的なパッチが完成します。

アンプ入力へのCVパッチ

oct入力とtrig入力による基本的な構成に加えて、CVを使ってCoralのアンプ(音量)を直接コントロールする方法があります。amp入力にCV信号をパッチすることで、外部のCVソースがアンプレベルを完全にコントロールできます。

動画では、OXI ONEのLFO出力をCoralのamp入力に接続しています。LFOが接続されると、LFOの波形に従ってアンプレベルが周期的に変化します。これにより、エンベロープとは異なる、LFOの周期でリズミカルに音量が揺れるトレモロ効果が得られます。

LFO同士のモジュレーション

amp入力をLFOで制御している状態から、さらに複雑なモジュレーションを加えることもできます。OXI ONEのLFO2の出力をLFO1のレート入力に接続することで、LFO1の速度がLFO2によって変調されます。

この状態でamp入力に送られるLFO1の波形が動的に変化するため、一定周期のトレモロとは異なる、より有機的な動きが生まれます。

モジュレーションレーンの活用

LFO以外にも、OXI ONEのモジュレーションレーンをCVソースとして使うことができます。モジュレーションレーンはシーケンサーのステップごとに異なるCV値を設定できるため、LFOよりも複雑なパターンを組むことが可能です。

動画ではあらかじめ設定されたモジュレーションレーンをamp入力に接続し、シーケンスパターンに連動したアンプ変化を確認しています。

Attack/DecayのCV制御

Coralのatkdec入力(Attack/Decay CV)は、アンプエンベロープとモジュレーションエンベロープの両方のアタック・ディケイ・リリース時間をコントロールします。このCVを使うことで、音の立ち上がりと減衰の速さを外部CVからリアルタイムに変化させられます。

atkdec入力に負の電圧を送るとよりプラッキー(短く鋭い)なサウンドになり、正の電圧を送るとよりソフトで長いサウンドになります。

動画では、モジュレーションレーンの出力をCV入力2(atkdec)に接続しています。amp入力へのモジュレーションは一旦ゼロに下げた上で、別のCVケーブルをatkdec入力にパッチします。

モジュレーション最大時:アタックが長く、サウンドが柔らかく長く伸びます。

モジュレーション最小時:アタックが速く、短くプラッキーなサウンドになります。

この制御はアンプエンベロープだけでなくモジュレーションエンベロープにも同時に作用するため、エンジンのティンバー変化のタイミングも合わせて変化します。

フィルターカットオフのCV制御

filter入力にCVを送ることで、フィルターのカットオフ周波数をコントロールできます。正の電圧でカットオフが上がり(明るいサウンド)、負の電圧でカットオフが下がります(暗いサウンド)。

動画でのデモ前提となる状態設定として、フィルターエンベロープ量をゼロに設定し(モジュレーションエンベロープがフィルターカットオフに影響しない状態)、さらにフィルターカットオフノブを最小値にしています。この状態でfilter入力にモジュレーションレーンを接続すると、CVの値に従ってフィルターが開閉します。

ティンバーのCV制御

timbre入力(CV入力3)にCVを接続すると、使用中のシンセエンジンのティンバーパラメーターをCV制御できます。エンジンごとにティンバーの機能は異なりますが、いずれも音色の基本的な特性に関わるパラメーターです。

動画では、OXI ONEのLFO1出力をCV入力3(timbre)に接続します。この時、filter入力にはモジュレーションレーンが、timbre入力にはLFOが同時にパッチされた状態になります。2系統のCVが異なるパラメーターを同時に変調することで、より複雑で有機的なサウンド変化が得られます。

CVアテニュエーショントリマー

複数のCVを同時に使い始めると、「CVの変化量が大きすぎてパラメーターに対して激しく影響してしまう」という場面が出てきます。そのような時に使うのが、パネル上のCVアテニュエーショントリマーです。

トリマーは5つあり、対応するCV入力は以下の通りです。

トリマー番号対応するCV入力
1Attack/Decay(atkdec)
2フィルターカットオフ(filter)
3Harm
4Timbre
5Morph

これらのトリマーを使うことで、同じCVソースを接続しながらもモジュレーションの深さを絞ることができます。例えばLFOのティンバーへの影響を少しだけにしたい場合は、トリマー4(Timbre)を反時計回りに回して変調量を下げます。

これらのトリマーはセカンダリー機能としてバイポーラCVアテニュエーターとして動作します。フルに開いた状態では対応するCV入力の信号がそのままパラメーターに適用され、絞ることで変調量が小さくなります。

EP.2では、OXI Coralの主要なCV入力の使い方と、CVアテニュエーショントリマーを解説しました。

  • amp入力: LFOやモジュレーションレーンでアンプレベルをリアルタイムに制御
  • atkdec入力: アンプ+モジュレーションエンベロープのアタック/ディケイ時間を同時に変化
  • filter入力: フィルターカットオフ周波数をCVで開閉
  • timbre入力: エンジンのティンバーパラメーターをCV変調
  • CVアテニュエーショントリマー: atkdec・filter・harm・timbre・morphの各CV変調量を個別に調整

EP.3では、ボイスとエンジンの詳細設定について解説します。

Takazudo感想としては、今回の解説はOXI ONEとの組み合わせを強く意識した解説になっているという印象でした。OXI Instrumentsとしては、OXI ONEリリース後にこのOXI Coralを開発したという流れだったので、OXI ONEとOXI Coralの相性はバッチリですね。

取り立ててこういったMIDI制御のモジュールというのは、たくさんのパラメーターをいじれるようにはなっているものの、実際に何でそれをコントロールしたらいいのか? それを柔軟にコントロール出来る何かは存在していないか、頑張ってMIDIコントローラーでいじってくださいというパターンは割とよくあるかと思います。

OXI ONE(及びMKII)では、Instruments Definitionという機能で、Coralのプリセットを手軽にアサインできる機能を持っているので、まさにOXI ONEとCoralを組み合わせて使ってくださいという形になっています。

OXI Coral 商品詳細