Takazudoが趣味で作っているDIYシリーズ、zudo-block-40の紹介記事になります。
こちらの商品は40HPサイズのモジュラーシンセサイザーのケースで、Takazudoの方で設計したものです。ケース作成のモチベーションとしては、小型で角度や深さを変えたり出来るものが欲しいというものでした。カラーとして3色、形状違いとして2パターン。この組み合わせで合計6パターンのラインナップです。
こちらの商品は、以下よりご購入頂けます。
ラインナップ
ラインナップは前述の通り以下6パターンです。
- 赤: Aタイプ
- 赤: Bタイプ
- 緑: Aタイプ
- 緑: Bタイプ
- オレンジ: Aタイプ
- オレンジ: Bタイプ
3カラー展開それぞれに、サイドパネルの形状が2バリエーション。Aタイプがモジュラーサイズ、Bタイプがもうちょい傾けたり縦にもできるもの。2×3で合計6パターンのラインナップになっています。
この商品は組み立てキットで、ご自身で組み立ててご使用頂くものになっております。必要な道具は太めのプラスドライバーとテープのみです。
商品写真
赤: Aタイプ
赤: Bタイプ
緑: Aタイプ
緑: Bタイプ
オレンジ: Aタイプ
オレンジ: Bタイプ
内容物
商品の内容物は以下、カットされたアクリルボード、レール、その他金具等です。
- パネル 底面: 2枚
- パネル 側面: 2枚
- パネル 前後上側: 2枚
- パネル 前後下側: 2枚
- レール固定パネル: 1セット
- レール 40HP(204mm): 2本
- バーナット 40HP(204mm/M3穴): 2本
- M5ネジ 12mm: 16本
- M5ネジ 14mm: 4本
- M5ナット: 16個
- 1mm高ワッシャー: 16個
- 3mm高ワッシャー: 4個
- パネル固定用ブラケット: 6個
Aタイプ/Bタイプは、側面のパネル形状のみ異なります。Aタイプは矩形、Bタイプは矩形上側が飛び出ている階段状、レールをもっと傾けられるタイプです。
ケース開発の経緯
Takazudo自身、小型のモジュラーシンセのケースを複数使っており、それらを日によって組み合わせて使うなどしていました。例えばADDAC207 Intuitive Quantizerのようなクオンタイザー2つとADDAC215 Dual S&H+やADDAC203 REV.02 CV Mappingを詰めた、メロディ作る用ケース、SE1 Shaped VC Envelopeばかり詰めたEnvelope作成用ケース、オシレーターだけ詰めたケースという具合に。
ですが使っていると、なんかちょっと傾けたいとか、もう少し深くしたいとか、色々思うことがありました。それで3Dプリンタを買ったんですが、これって自分で作れるんでは?と思い、日々板のプリントを繰り返しながら調整を繰り返し、完成させたのがこのケースです。
Takazudoはこれ以前にアクリルモジュラーケース84HPを作っており、その見た目が結構良かったので、今回も同じようにアクリルボードのレーザーカットで作った板を組み合わせて作るケースを作成。複数カラーあった方が選びやすく、それはアクリルボードで作るメリットでは?と思い3色バリエーションでデザインしました。
角度を調整できるデザイン
このケースはまず、モジュールを取り付けるフレーム部分を先に組み立てます。以下が組み立てた状態です。
そして次に外側の箱部分を組み立てますが、この箱側面には以下のように、たくさんの穴が空いています。
この穴はM5ネジが通せるサイズになっており、同梱されているM5ネジ/ワッシャー/ナットを使い、フレーム部分側面の穴と位置を合わせて固定します。
箱の深さはAタイプであっても8cmほどあるため、底面にバスボード等を設置しても十分な深さがあります。前後のパネルは合計4枚付属していますが、全て使う必要はありません。フレーム部分を斜めにし、深さ的に浅く使いたい場合は邪魔になりますので、ご自身で使いたい分だけご使用ください。
組み立て手順
ケースの組み立て方について、以下に動画を撮りました。ご参考にして頂ければと。
手順としては以下になります。上記動画と見比べながら手順をご確認ください。
ステップ1: フレーム部の作成
- レール側面のバーナットが通っていない下部のデコボコに、M5ネジ12mmをねじ込みます。これはレールにはネジ山が無いため、始めにM5ネジをねじ込み、ネジ山を作るための作業です。
- そのネジは一旦外し、レール固定パネルの間に2本のレールを挟む形に組み立てます。このレール固定パネルは、大きな矩形の穴が空いたもの、たくさんの円状の穴が空いたものの2つで1セットです。内側に矩形穴の空いたパネルが来るように組み立ててください。
- レールにはへりがありますあります。へりが外側に来る様に注意してください。
- レール固定パネルとレールをM5ネジで固定します。始めは緩くネジを締め、間に何かしらのモジュールを挟んで固定してみて、レールが斜めにならない角度になっていることを確認しつつ、ネジを再度強めに締めると良いです。
- 確認用に取り付けたモジュールは取り外します。これでフレーム部分は完成です。
ステップ2: 箱部の作成
- アクリルボードの保護フィルムを剥がします。
- 側面パネルの辺の近くにあいている大きめの穴へ、底面パネル/前後パネルを差し込み、もう片側のパネルで挟みます。この時、側面パネルが左右対称になるように注意してください。タイプAの側面パネルの場合、空いている穴のパターンが左右で揃うように注意してください。
- パネル同士をセロテープなどで仮止めしておきます。
- パネル固定用ブラケットを付ける場所を決定します。このブラケットは以下の場所に付けることが出来るようになっていますが、一切付けなくても組み立てること自体は可能であり、付属している6つ全て使う必要も特にありません。フレームの角度や位置を考え、モジュールと干渉しない位置に付けておくと、パネル間をしっかりと止めておくことが出来ます。
- パネル固定用ブラケットにて、パネル同士を固定します。ブラケットには2つの穴が空いており、外側から内側に向け、ネジのヘッド → 1mm高ワッシャー → パネル → ブラケット → ナットの順になるよう、 M5ネジ12mmで各部品を通し、ナットで固定します。この時、次ステップでフレームを取り付けやすくするため、ナットはゆるめに締めておく程度にしておいてください。
- 仮止めのためにつけていたテープははがしてしまってください。
ステップ3: フレームの固定
- フレームを箱の中に入れてみて、好みの位置と角度を決定します。この時、側面パネルとフレーム側面の穴を見比べ、ネジを固定する箇所を2つ、あらかじめ決めておきます。
- 内側から、ネジのヘッド → レール固定パネル → 3mm高ワッシャー → 側面パネル → 1mm高ワッシャー → ナットの順になるようにM5ネジ14mmで各部品を通し、ナットでゆるめに固定。これを2箇所について行います。フレームと側面パネルの間のスペースに、3mm高ワッシャーを置いておくイメージです。
- もう片側の側面パネルについても、全く同じ位置でM5ネジ14mmで各部品を固定、ナットはゆるめに締めておきます。
- 床など、平らな場所に箱を置き、左右パネルとフレームを固定しているネジの位置が左右で同じになるように位置を微調整、その後ナットを強めに締めて固定します。ステップ2でゆるく締めておいたパネル固定用ブラケットらについても同様、ナットを強く締めて固定。この時、 箱の底面がガタガタしないよう、側面パネルの下部が床にぴったり付いていることを確認します。
以上で組み立ては完成です!
組み立て方のポイント
以下、組み立てのポイントになります。参考にしつつ組み立ててみてください。
- M5ネジは12mmと14mmの2種類あります。側面パネルとフレームを固定するためのものが長い方の14mmの長い方で、その他は12mmなので気をつけてください(違っていても大きな問題はありませんが)
- ステップ1のフレーム部作成時、まずはレールにM5ネジをねじ込むというステップがありますが、この時はまぁまぁ強い力でネジをねじ込む必要があります。
- このケースは構造上、側面パネルとフレームが固定されていたら、その他のパネルは構造的には側 面パネルの穴に挟まっているだけであり、前後底面のパネルは一切使わずとも完成させることは可能です。ご自身の構成にあわせ、自由にパネルを付け外ししてご使用いただけます。
- このケースは3色のバリエーションがありますが、寸法はどれも同一です。好きに組み合わせてご使用頂くことも可能です。
電源について
このケースには電源が内蔵されていないため、別途電源をご用意頂く必要があります。電源用のモジュールとして、以下の2つを国内で入手しやすいものとしてご紹介しておきます。
ほか、別途電源/バスボードは開発中です。少なくともバスボードは近日中に公開予定です。
オマケ: 電氣美術研究會モジュラー小物セット付き
モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。
パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!
zudo-block-40の紹介は以上になります。
ご参考になれば幸いです。